「休みはあるはずなのに、いつも眠い」
「友だちと予定が合わなくて、気づけば職場の人としか会っていない」
看護師にとって、シフト制勤務は当たり前の働き方です。
一方で、シフト制は生活リズム・体調・人間関係に大きな影響を与えます。
この記事では、現場で働く看護師の目線から、
- 看護師に多いシフトの種類(2交代・3交代・夜勤専従など)
- それぞれの生活リズムと体への影響
- シフト制勤務のメリットとデメリット
- 体への負担を減らす「シフトとの付き合い方」
- 「もうしんどいかも」と感じたときの選択肢
を、順番にわかりやすく解説します。
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シフト制勤務は「体との付き合い方」がカギ

シフト制勤務そのものが「悪い働き方」というわけではありません。
しかし、何も工夫せずにシフト制で働き続けると、体と心に少しずつ負担がたまりやすくなります。
大切なポイントは次の3つです。
- 自分の体質や生活リズムの傾向を知ること
- 無理のないシフト希望と、日常的なセルフケアを取り入れること
- どうしても合わないと感じるときは、働き方そのものを見直すこと
おかゆ同じ夜勤ありでも、二交代が合う人もいれば、三交代のほうがラクな人もいます。
日勤常勤のほうが元気でいられる人もいます。
『自分がダメだからしんどい』のではなく、『今の働き方と相性が悪いだけかもしれない』という視点を、どこかに持っていてほしいなと思います。
看護師のシフト制勤務とは?まず基本を整理しよう


ここでは、看護師によくあるシフトのパターンを整理します。
自分がどの形で働いているのか、一度言葉にして確認してみましょう。
病棟看護師に多いシフトの組み方
24時間体制で患者さんをケアする病棟では、病院が複数の勤務帯を組み合わせてシフト表を作成。
多くの職場では、1か月ごとにシフト表が配られます。
法律上の休日数は守られていますが、勤務の「並び方」によって、同じ回数の夜勤でもしんどさが大きく変わります。
若手看護師の夜勤回数が多くなりやすい病棟も。
「若手は夜勤要員」「日勤リーダーはベテラン固定」といった特徴をもつ病棟も珍しくありません。
たとえば、同じ8回夜勤でも、
- 日勤→夜勤→明け→休み
- 日勤→日勤→夜勤→明け
では、身体の負担がまったく違います。
二交代制シフトとは?(日勤/夜勤)
二交代制は、多くの病棟で採用されている代表的なシフト形態です。
例として、次のような時間帯があります。
- 日勤:8:30〜17:00
- 夜勤:16:30〜9:00(休憩・仮眠を含む)
1回の勤務時間は長くなりますが、その分、夜勤の回数は少なくなりやすいです。
夜勤明けと公休をうまく組み合わせると、「連休のように感じる」と話す看護師もいます。
三交代制シフトとは?(日勤/準夜/深夜)
三交代制では、病院が1日を3つの勤務帯に分けてシフトを組みます。
一例としては、
- 日勤:8:30〜17:00
- 準夜:16:30〜0:30
- 深夜:0:00〜9:00
といった形です。
1回の勤務時間は二交代より短くなります。
「長時間勤務が体力的にきつい」という人にとっては、三交代が合う場合も。
その一方で、準夜や深夜の回数が増えやすく、
日勤・準夜・深夜がバラバラに入ると、生活リズムが整いにくいというデメリットがあります。
夜勤専従・当直など少し特殊なシフト
二交代や三交代以外にも、少し変わったシフトの形があります。
夜勤専従は、看護師が夜勤だけを担当する働き方です。
夜勤手当が多くつく病院が多く、収入面では大きなメリットがあります。
一方で、生活リズムが「夜型」に固定されるため、日光を浴びる時間が減り、体調管理がより重要です。
当直は、電話対応や急変時の対応をしながら待機する形です。
仮眠時間をしっかり確保できる当直もあれば、救急当直のようにほとんど眠れない当直もあり、
負担の大きさは病院や診療科によって大きく変わります。
シフトの種類別「生活リズム」と「体への影響」


ここからは、シフトの違いが生活リズムや体にどのような影響を与えやすいのかを見ていきます。
二交代制の特徴と体への負担
二交代制では、1回あたりの勤務時間が長くなる代わりに、夜勤の回数が少なくなる傾向があります。
夜勤明けと公休をまとめることで、「1.5連休」や「2連休」のような感覚をつくりやすい点は、大きなメリットです。
一方で、深夜から明け方にかけては、集中力が落ち、ミスのリスクが上がります。
仮眠が浅かったり短かったりすると、「眠ったはずなのにまったくスッキリしない」という感覚になりやすく、
疲労感が残ったまま次の勤務に入ってしまうこともあります。



夜勤明けに『ちょっとだけ寝よう』と思ってベッドに入って、そのまま夕方まで爆睡してしまい、
中途半端な時間に起きてあ〜、一日終わった…って後悔したこと、何回もあります(笑)
三交代制の特徴と体への負担
三交代制では、勤務時間自体は短くなります。
そのため、「一度に長時間立ちっぱなしでいるのがつらい」という人には、三交代が合う場合もあります。
しかし、準夜や深夜の回数が多くなると、体内時計がなかなか安定しません。
日勤モードに慣れてきたところで、翌週は深夜が連続するなど、
常に軽い時差ボケのような感覚が続く看護師もいます。
夜勤専従・当直制の特徴と体への負担
夜勤専従では、看護師の生活リズムが「夜に働き、昼に休む」形に固定されます。
自分なりのパターンを作りやすく、夜勤手当も含めて収入面のメリットが大きい点が特徴です。
一方で、日光を浴びる時間が不足しやすく、気分の落ち込みや倦怠感が出やすくなることがあります。
家族やパートナーが昼型の生活を送っている場合は、生活時間がすれ違い、「一緒に過ごす時間をとりにくい」という悩みにつながることも多いです。
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看護師が感じるシフト制勤務のメリット


ここまで読むと、「シフト制はつらい」という印象が強くなりがちですが、実際にはシフト制だからこそのメリットもたくさんあります。
平日休みを活かしやすい
シフト制勤務の大きなメリットは、「平日に休みを取りやすいこと」です。
平日の休みがあると、役所や銀行、病院の受診などの用事をスムーズに済ませることができます。
美容院やネイルサロンの予約もとりやすく、ショッピングも人混みを避けることが可能です。
休日の混雑が苦手な人や、落ち着いた環境で外出したい人にとって、平日休みは大きな魅力になります。
夜勤手当など収入面のメリット
シフト制勤務には、夜勤手当や深夜加算など、日勤だけの職場にはない収入アップの要素があります。
同じ経験年数でも、シフト制で夜勤に入っている看護師のほうが、手取り額が多くなることはよくあります。
「体力があるうちに貯金を増やしたい」
「将来のために、今は収入を重視したい」
こう考える時期には、シフト制のメリットが生かしやすくなります。
働き方次第で「自分のペース」を作りやすい
看護師は、夜勤明けと公休を組み合わせて、旅行や推し活にまとめて時間を使うことができます。
ライブやイベントの前後に休みを配置したり、資格勉強に集中する日を作ったりすることも可能です。



私は、平日の昼にひとりでカフェに行ったり、空いている映画館で映画を観たりする時間がけっこう好きでした。
みんなが働いている時間に、自分はリセットしているって、ちょっと得した気分になるんですよね。
看護師シフト制勤務のデメリット


一方で、シフト制だからこそ生じるデメリットもはっきり存在します。
ここでは代表的なものを整理します。
生活リズム・睡眠リズムが乱れやすい
シフト制勤務では、日勤・夜勤・明け・休みが入り混じります。
勤務の時間帯が頻繁に変わると、睡眠時間を確保しているつもりでも、眠りの質が低下することも。
その結果、「寝ても疲れが取れない」「常にだるい」という状態が続きやすくなります。
心身のストレスがたまりやすい理由
夜間は、スタッフの人数が少ないにもかかわらず、急変やナースコールのリスクは変わりません。
そのため、看護師一人あたりの負担は大きくなりやすいです。
また、夜間は医師や他職種にすぐ連絡がつかないことも多く、看護師が自分の判断で動く場面が増えます。
この状況が続くと、生活リズムの乱れと相まって、
「仕事の日はずっと緊張している」「家に帰っても頭が休まらない」という状態につながります。
家族・パートナー・子育てとの両立のむずかしさ
子どもの生活リズムは基本的に「朝から夕方」です。
パートナーが土日休みの仕事をしている場合、家族全員の予定を合わせることが難しくなります。
行事や発表会の前日に夜勤が入っていたり、家族が休みの日に自分だけが日勤だったりすると、
「私だけが無理をしている」と感じてしまうこともあります。
友人との予定やイベントが合わせにくい
結婚式やライブ、飲み会などは、土日や夕方に設定されることが多いです。
シフトが合わずに参加できないことが続くと、
誘われる回数そのものが減ってしまい、寂しさを感じる人もいます。



シフト表をスマホで開いて、あ、またこの日も行けないじゃん…とつぶやいて、ため息だけついて画面を閉じる。
私も何度もやりました。
体への影響をできるだけ減らす「シフトとの付き合い方」


シフト制勤務の負担を完全になくすことはできませんが、工夫次第でダメージを軽くすることはできます。
睡眠リズムを守るコツ(仮眠・起きる時間・光のコントロール)
夜勤前に長時間の「寝だめ」をすると、かえって夜に眠気が残ってしまうことがあります。
そのため、夜勤前は60〜90分程度の短い昼寝で切り替えるほうが、夜に動きやすくなる場合が多いです。
夜勤明けの日は、帰宅後に2〜3時間しっかり眠ります。
そのあと、夕方以降はできるだけ長時間眠らず、夜の就寝に備えると、翌日のリズムが整いやすいでしょう。
寝室のカーテンで光をしっかり遮ったり、寝る前にスマホを見ない時間を意識的につくったりすると、
寝つきや眠りの深さが変わってくることもあります。
夜勤前後の食事とカフェインの付き合い方
夜勤前に揚げ物中心の重たい食事をとると、胃腸に負担がかかり、眠気も強くなりやすくなります。
おにぎりやパンと、卵・豆腐・魚などのたんぱく質を組み合わせた、消化のよい食事を意識すると、夜勤中も動きやすくなります。
カフェインは、夜勤中の仮眠から起きたタイミングで一杯飲むと、いちばん効果を感じやすいです。
逆に、夜勤明けすぐの濃いコーヒーは、その後の睡眠を浅くしてしまうことがあるので、注意しましょう。
ちょっとしたストレッチ・運動でリセットする
勤務中でも、トイレに立ったときや詰所で一息ついたときに、首をゆっくり回したり、肩をすくめて落としたりできます。
こうした小さな動きでも、血流が改善し、体のこわばりが少し軽くなります。
休日は、激しい運動でなくてもかまいません。
近所を少し長めに歩いたり、動画を見ながら軽くヨガをしたりして、
「今日は体をオフにする日だよ」と、自分の体に伝えるイメージで動かしてみてください。
無理のないシフト希望の出し方・上司への伝え方
「この並びのシフトだけは本当にきつい」と感じる組み合わせがある場合は、
一度、上司や主任に相談することも大切です。
\ 上司への声かけイメージ /
「最近、日勤→夜勤→明け→日勤の並びが続いていて、体力的にかなりギリギリです。
インシデントを増やしたくないので、この並びだけ少なくできないか相談させてください。」
自分のわがままを通したいのではなく、
「安全に働き続けるための相談です」という姿勢で話すと、お互いに話しやすくなります。
ストレスが気になる方へ
シフト制の負担は、体だけでなくメンタルにも強く影響します。
- 夜勤明けにイライラが止まらない
- ささいなことで涙が出てしまう
- 「自分は頑張れていない」と責めてしまう
こうした状態が続くときは、心のケアについても一度立ち止まって考えたいタイミングです。
ストレス系の記事も合わせて読むことで、自分なりの「メンタルの守り方」を整えやすくなります。




「もうしんどいかも」と思ったときのチェックポイント


体と心のSOSサイン
次のようなサインが目立ってきたときは、一度立ち止まって自分の状態を見直してみてください。
- 眠れない、もしくは眠ってもだるさが取れない
- ささいなことで涙が出る、イライラが強くなる
- インシデントやヒヤリハットの回数が増えている
- 休みの日も、頭から仕事のことが離れない
部署異動・日勤常勤・夜勤少なめ勤務という選択肢
「このままではつらい」と感じるとき、選択肢は退職だけではありません。
同じ病院のなかで、日勤中心の部署への異動を相談する方法もあります。
また、クリニックや外来、健診センターなど、日勤常勤を中心とした職場への転職という選択肢も。
非常勤やパートとして夜勤回数を減らし、自分の体力に合ったペースを探る働き方も一つの方法です。
看護師転職サイトに相談してみるのもアリ
「今の職場がしんどい。でも、他にどんな職場があるのかイメージできない」
多くの看護師が、こうした不安を抱えたまま働いています。
そのようなときは、自分ひとりで情報を集めるよりも、
看護師専門の転職サイトに相談してみると、選択肢を整理しやすくなります。
転職サイトに自分の現状や希望条件を伝えると、
「その条件なら、こういう働き方があります」と具体的な職場を提案してもらえることがあります。



本気を出せばいつでも辞められると思えるだけで、
不思議と、明日ももう少し頑張れることがあります。
転職サイトは今すぐ辞める人だけが使うものではなくて、
自分の味方になってくれる選択肢を増やすための道具くらいのイメージで大丈夫です。
転職サイトの使い方を知りたい人へ
転職サイトに興味があっても、
- しつこく連絡が来ないか心配
- 何を話せばいいのか分からない
- まだ「辞める」と決めているわけではない
と不安に感じる人も多いと思います。
その場合は、まず




のような解説記事を読んで、
自分のペースで情報を集めるところから始めると安心です。
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まとめ:シフト制勤務は「自分の優先順位」に合う形を選ぼう


シフト制勤務が悪いわけではありません。
大切なのは、自分の体質・生活スタイル・家族との時間と、今の働き方の相性です。
二交代・三交代・夜勤専従など、それぞれのシフトの形によって、
生活リズムや体への負担のかかり方は大きく変わります。
睡眠、食事、ストレッチ、シフト希望の出し方といった小さな工夫を積み重ねることで、
数年先の自分の健康や働きやすさを守ることができます。
それでも「しんどい」が続くときは、
部署異動や日勤常勤、転職など、働き方そのものを変える選択をしても大丈夫です。
みんな頑張っているからと、自分のつらさをなかったことにしなくて大丈夫です。
シフト制とうまく付き合う方法もあれば、その枠から一歩外に出る働き方もあります。
この記事が、あなたが自分の体と心を守るための一歩を考えるきっかけになればうれしいです。
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