看護師の仕事つらい…辞めたいと思ったときの選択肢

「看護師の仕事、正直つらい…。でも辞める決断もつかない。」

そんなモヤモヤを抱えたまま、夜勤や残業をこなし続けていませんか?

  • 毎日くたくたで、家に帰ったら何もできない
  • 先輩や医師の顔色をうかがうばかりで、常に気疲れ
  • 「看護師 向いてない」「看護師 辞めたい」と何度も検索してしまう

私も働く場所を変えながら、
「もう限界かも」と思ったことが何度もあります。

でも大事なのは、

つらいのは「あなたの根性が足りないから」ではなく、
つらくなりやすい環境と働き方にいるから かもしれない、という視点です。

この記事では、

  • 看護師が「仕事つらい・辞めたい」と感じる代表的な理由
  • 病棟・手術室・外来など、職場ごとのしんどさの違い
  • 「向いてないかも」と悩んだときの整理の仕方
  • 今日からできるセルフケアと、小さな工夫
  • 配置転換・休職・転職という3つの現実的な選択肢

を、現役看護師のリアルな目線でまとめました。

「今すぐ辞める/続ける」を決めなくて大丈夫。

自分をすり減らしすぎずに看護師を続けるための入り口として、読んでもらえたらうれしいです。

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目次

看護師が「仕事つらい・辞めたい」と感じる主な理由

ここではまず、「なぜ看護師はここまでしんどくなりやすいのか?」を整理していきます。

自分のせいにする前に、一度構造的な理由を言語化してみましょう。

激務・残業・夜勤で生活リズムが崩れる

看護師のつらさで一番多いのが、体力面の限界です。

  • 入退院やオペ出し・検査出し戻りが重なる
  • 記録や申し送りで定時に上がれない
  • 夜勤があり生活リズムが安定しない

夜勤そのものよりも、

「回復しきれないうちに、次の勤務に入る」

この状態が続くことが、一番じわじわ効いてきます。

先輩・医師・患者家族との人間関係がしんどい

仕事内容以上に、人間関係で消耗している人も少なくありません。

  • 忙しくなると口調がきつくなる先輩
  • 報告・相談のたびにピリッとした空気になる医師
  • 不安からクレーム気味になってしまう家族対応

「怒られないように」「迷惑をかけないように」と
常に周りの機嫌を気にしていると、家に帰っても頭が休まりません。

看護師

仕事内容より、人の目や声のトーンが怖くて…。
出勤前から胃が痛いです。

おかゆ

仕事がつらいのか、人間関係がつらいのか。
一度そこだけ切り分けて整理してみようか。

この整理ができると、解決策も見えやすくなってきます。

ミスが許されないプレッシャーと責任の重さ

看護師は、人の命に関わる場面が日常にあります。

  • 投薬・点滴の確認
  • 手術前後の安全チェック
  • 急変時の対応

「もし間違えたら…」という不安と、
「時間内にこなさなきゃ」という焦りが、いつも同時にのしかかってきます。

ミスをしてはいけないのはもちろんですが、
「出来て当たり前」で、何かあったときだけ強く責められる環境だと、
自己肯定感はどんどん下がってしまいます。

「給料・評価が割に合わない」と感じるとき

  • 命を預かる責任のわりに給与水準はそこまで高くない
  • 毎日の頑張りは「やって当たり前」で、評価されにくい
  • インシデントやトラブルは共有されるのに、「ありがとう」は共有されない

そんな状態が続くと、

「ここまで頑張る意味ってあるのかな…?」

と、ふと冷静になってしまう瞬間が出てきます。

職場別に見る「つらさ」の違い|病棟・手術室・外来

同じ「看護師」でも、どこで働くかによってつらさの質はかなり違います。

「今のしんどさ」は、自分の特性と職場の相性かもしれません。

病棟看護師のしんどさとやりがい

病棟は、多くの人が思い浮かべる「ザ・看護師」の現場。

患者さんの生活全体を支える場所です。

しんどさの例

  • 受け持ち人数が多く、1人にじっくり関わる時間が少ない
  • 入退院やオペ出し・検査出し戻りで、一日中バタバタ
  • 夜勤はナースコールが鳴り止まず、仮眠がとれないことも

やりがいの例

  • 「昨日より表情が柔らかくなったな」と回復を実感できる
  • 退院の日に「あなたが担当でよかった」と言ってもらえる
  • 経過を長く見守れるからこそ、関係性が深まりやすい

患者さんの生活に寄り添いたい人には向きやすい一方で、
体力面の負担は大きくなりがちな部署です。

病棟での働き方やシフト制について詳しく知りたい方は、
「看護師のシフト制勤務」記事も合わせて見てください。

手術室看護師のしんどさとやりがい

私が長くいるのが手術室です。

手術して看護師は、病棟とはまた違うしんどさがあります。

しんどさの例

  • 長時間立ちっぱなしで、集中力を切らせない
  • 器械・薬剤・手術進行など、覚えることがとにかく多い
  • 医師や麻酔科医との距離が近く、場の緊張感が高い

「ここでの準備ミスが手術を止めてしまうかも」

「この確認漏れが、患者さんの安全に直結するかも」

そんなプレッシャーの中で仕事をします。

やりがいの例

  • 手術が無事に終わった瞬間の、チーム全体の安堵感
  • 全身麻酔で眠った患者さんを、安全に病棟へ返すまで見届けられる
  • 自分の一つひとつの行動が、安全に直結している実感

病棟のような「バタバタした忙しさ」とは違い、
集中力と精神力を使うしんどさが強い部署です。

また病棟にはないオンコールという働き方もあります。

オンコールのリアルについては、
「手術室看護師のオンコール」記事で詳しく書いています 。

外来・検査部門で感じやすい別のストレス

外来や検査部門は、「病棟より落ち着いている」というイメージもありますが、
ここならではの大変さもあります。

しんどさの例

  • 予約と飛び込みの患者さんが重なり、待ち時間との戦いになる
  • 限られた時間で、分かりやすく説明しなければならないプレッシャー
  • 実はクレーム対応が多く、言葉選びに神経を使う

やりがいの例

  • 短時間で必要な情報をギュッと伝えられる達成感
  • 退院後のフォロー外来などで、元気になった姿に再会できる
  • 日勤中心で、生活リズムを整えやすい職場も多い

「じっくり関わるよりテンポよく関わりたい」
「生活リズムを優先したい」という人にとって、
一つの選択肢になる部署です。

「看護師向いてない・辞めたい」と悩んだときに考えたいこと

「向いてない」「もう無理かも」と感じたとき、
その勢いだけで退職に走ってしまうと、後悔につながることもあります。

ここでは、1度立ち止まって整理するための視点をまとめます。

すぐに辞める前に整理したいチェックポイント

まずは、しんどさの原因をざっくり分けてみましょう。

  • つらいのは仕事内容
  • つらいのは人間関係・職場の文化
  • つらいのは働き方(夜勤・シフト・通勤など)

これらがごちゃまぜになってしまうと、
「看護師自体が無理」と感じやすくなります。

看護師無理なのか、今の職場が無理なのか。
1度ノートに書き出して分けてみるだけでも、見える景色が変わるよ。

今の職場を「続ける」か「変える」かの判断基準

ざっくりとした目安ですが、私はこんなふうに見ています。

  • 工夫や相談で変えられそう → 続ける選択もあり
    • 上司に相談すると、シフトや業務の調整を検討してくれる
    • 業務改善の話し合いができる雰囲気がある
  • どう頑張っても変わりそうにない → 職場を変える選択も視野に
    • パワハラ・いじめに近い言動が常態化している
    • 人員補充の見込みがなく、常に危険水域
    • 相談しても「根性論」で押し切られる

「自分がもっと頑張る」だけではなく、
職場側が変わる余地があるかどうかも一緒に見てあげてください。

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今すぐ環境を変えたほうがいい危険サイン

次のような状態が続いている場合は、
「まず自分を守る」ことを最優先にしてほしいタイミングです。

  • 眠れない、食欲がない、涙が止まらないなどの不調が続く
  • 通勤中に「このまま消えてしまいたい」と考えることがある
  • ミスが増え「自分も患者さんも危ない」と感じている

ここまで来ていたら、
頑張るより立ち止まるが大事な段階です。

ストレスのサインについては、ストレス系の記事で詳しくまとめています 。

仕事がつらいときに今日からできるセルフケアと小さな工夫

「環境を変える」と聞くと、どうしてもハードルが高く感じますよね。

ここでは、今すぐ転職しなくてもできる、今日からの小さな一歩を整理します。

体と睡眠を守るためにできること

夜勤・残業があると、完璧なセルフケアは難しいです。

だからこそ「全部やる」ではなく、「少しだけマシにする」を目指します。

  • 寝る前のスマホ時間を15分だけ短くする
  • 夜勤明けの日は「やることを1つだけ」に決めて、あとは休む
  • カフェインを飲む時間帯を意識して、眠りやすくする

ほんの少しの工夫でも、
積み重なると「前よりはしんどさが軽くなってきたかも?」につながります。

気持ちをすり減らしすぎないための考え方

「ちゃんとやらなきゃ」「完璧にしなきゃ」と思いすぎると、心がすぐにすり減ってしまいます。

  • 「今日の100点」ではなく、「今日の80点」を目標にしてみる
  • 出来なかったことではなく、「今日出来たこと」をメモする
  • つらかった出来事を、「事実」と「自分の受け取り方」に分けて書き出す

「私はダメ」ではなく、
「あの状況はつらかった」「あの言い方はきつかった」と
出来事と自分を切り離して見てあげるだけでも、少し楽になります。

一人で抱え込まないための相談先

  • 信頼できる同僚や先輩
  • 師長・看護部長などの管理職
  • 産業医・心療内科・カウンセリング
  • 家族やパートナー

どこでも構いません。

「今ちょっとしんどいかも」と言葉にしてみること自体が、立派な一歩です。

「もう無理かも…」と思ったときの3つの選択肢

「このまま続けたら本当に危ないかも」と感じたときは、
気合いで乗り切るではなく、働き方そのものを見直す時期かもしれません。

ここでは、現実的に取り得る3つの方向性を整理します。

同じ病院内での配置転換で環境を変える

看護師そのものを手放す前に、部署を変えるという方法があります。

  • 病棟 → 手術室・外来・検査
  • 急性期 → 回復期・地域包括・療養
  • 夜勤多め病棟 → 夜勤少なめ病棟

師長さんや看護部に相談するだけでもOKです。

「希望を伝えるのはわがままじゃない」と、自分に許可を出してあげてください。

いったん立ち止まる:休職・働き方を緩める

体と心が限界に近いときは、
「走りながら調整」ではなく、いったん止まることも選択肢です。

  • 主治医と相談し、休職・時短勤務を検討する
  • 常勤からパート・派遣など、負担の軽い働き方に切り替える

「休む=甘え」ではありません。

これからも働き続けるための、メンテナンス期間だと考えて大丈夫です。

休職や病休歴を転職でどう伝えるかは、休職ガイド記事にまとめています 。

職場そのものを変える:転職で環境ごと変える

「どう考えても、この職場では改善の見込みがない」

そう感じるなら、転職は立派な自己防衛です。

  • 夜勤なし・少なめの求人を探す
  • 人間関係が落ち着いている職場に移る
  • 手術室・訪問看護・健診センターなど、新しいフィールドに挑戦する

看護師向けの転職サイトを使うと、

  • 条件に合う求人を探してもらえる
  • 職場の内部事情(人間関係・離職率・教育体制など)が聞ける
  • 履歴書・面接の準備までサポートしてもらえる

といったメリットがあります。

「今すぐ辞める」と決めなくても、
いつでも動ける状態にしておくだけで、心の余裕が少し戻ってくることがあります。

転職の始め方や転職サイトの使い方は、看護師転職ガイド で詳しく解説しています。

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それでも看護師を続ける人の本音と続け方

ここまで読んで、「なんでみんな辞めずに続けているんだろう?」と思った方もいるかもしれません。

最後に、それでも看護師を続けている人の本音と、その続け方を見ていきます。

「看護師でよかった」と思える瞬間

しんどいことが多い仕事ですが、それでも続けている人には理由があります。

  • 「あなたが担当でよかった」と言ってもらえた瞬間
  • 手術が無事に終わり、ご家族の表情がふっと緩んだ瞬間
  • 退院後の外来で、元気に「お久しぶりです」と話しかけてもらえた瞬間

こうした出来事が、「ああ、やっぱりこの仕事が好きだな」と思わせてくれます。

無理をしすぎない働き方・キャリアの選び方

続けている人の共通点は、
「根性だけに頼っていない」ことです。

  • しんどくなったら、配置転換も含めて上司に相談する
  • 夜勤の回数や勤務形態を調整してもらう
  • 転職サイトに登録して、「いざとなれば動ける状態」を確保しておく
おかゆ

「看護師を続ける」=「今の職場に一生しがみつく」ことではありません。
自分をすり減らしすぎない働き方を選び直していくことが、長く続けるコツです。

まとめ|しんどいと感じたあなたへ&次に読んでほしい記事

最後に、この記事のポイントを振り返ります。

  • 看護師の「つらい」は、あなたの根性不足ではなく、
    構造的にしんどくなりやすい仕事・環境の問題であることが多い
  • 病棟・手術室・外来など、職場によってつらさの種類は違う
  • 「向いてない・辞めたい」と感じたときは、
    内容/人間関係/働き方を一度切り分けて整理する
  • しんどくなったときの選択肢は、
    1. 院内での配置転換
    2. 休職・働き方を緩める
    3. 転職で環境ごと変える
  • 「今の働き方」がつらいだけで、「看護師そのもの」を諦めなくていいケースもたくさんある
おかゆ

もし今、スマホ片手に「明日も仕事か…」とため息をつきながらこの記事を読んでいるなら、
それはもう十分、頑張りすぎているサインかもしれません。

このブログでは、

  • 看護師のストレス対策
  • 働きやすい職場の見分け方
  • 夜勤なし・日勤メインの働き方ガイド
  • 手術室からのキャリアチェンジ・転職のリアル

などを、ひとつずつ分けて詳しく書いています。

「今のままはつらい。でも、どうしたらいいか分からない…」

そんなときは、次のどれか1つだけでいいので、気になる記事を開いてみてください。

「もうちょっとだけ、自分を楽にしてあげるには?」
その視点で、一緒に働き方を考えていけたらうれしいです。

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この記事を書いた人

手術室看護師のおかゆです。
10年以上の経験を持ち、転職を経て今もなお手術室で活躍しています。
このブログでは、私自身が転職活動を行う際に感じた疑問や不安を元に、看護師の皆さまが次の一歩を踏み出す際の参考になる情報を提供しています。

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