「もう無理かもしれない…」
「でも、いきなり退職するのも怖い…」
そんな気持ちで立ち止まっている看護師も多いですよね。
看護師の働き方を整える手段には、
休職・時短・部署異動・転職 などいくつかのカードがありますが、
その中でも「いきなり辞めなくていい中間選択肢」として使いやすいのが部署異動(配置転換)です。
この記事では、
- 「部署異動ってそもそもどういうもの?」
- 「どんなサインが出てきたら異動を考えていいの?」
- 「師長への相談タイミングや言い方(例文)」
- 「異動してもつらいとき、次にどう動くか」
までを、現場目線で整理していきます。
「辞める」か「我慢する」かの二択ではなく、
使えるカードを増やして、少しでも呼吸しやすい働き方に近づくことがゴールです。
看護師部署変えたいなんて言ったら、
甘えって思われそうで怖いんですよね…。



辞める前に一度相談してみるのは、
全然わがままじゃないよ。
むしろ安全に働き続けるための大事な一歩だと思ってOKです。
看護師の部署異動・配置転換の基本


まずは、「そもそも部署異動ってどういう仕組みなの?」というところから整理していきます。
全体像が分かるだけでも、「なんとなく怖い」「イメージできない」という不安は少し軽くなります。
「部署異動」「配置転換」「転勤」の違い
病院や法人によって細かい定義は異なりますが、ざっくりとすると次のようなイメージです。
- 部署異動
同じ病院内で所属部署が変わる
(例:外科病棟→回復期病棟、ICU→手術室など) - 配置転換
部署だけでなく、勤務形態や役割も含めて調整されることがある
(例:病棟→外来、病棟→教育担当 など) - 転勤
同じ法人グループ内で、別の病院・施設に移る
この記事で扱うのは、主に「同じ病院内の部署異動・配置転換」です。
異動が行われるタイミングと頻度
多くの病院では、
- 年度替わりの4月前後
- 追加の人員調整が必要になる秋頃(10月前後)
に大きな人事異動が行われます。
ただしこれはメインの時期であって、
- 病棟の新設・閉鎖
- 育休復帰者の受け入れ
- 退職者の補充
などに合わせて、年度途中に異動が発生することも普通にあります。
「今すぐ異動できるのか」「来年度に向けて準備するのか」は、
師長や看護部と話し合いながらすり合わせていくイメージです。
病院側の事情と、本人希望での異動の違い
部署異動には、大きく2パターンあります。
- 病院側の都合による異動
- 新病棟・新部署の立ち上げ
- 経験年数やスキルを活かした配置
- 退職者・育休者のバランス調整 など
- 本人の希望に基づく異動
- 「今の部署では続ける自信がない」
- 「別の診療科を経験したい」
- 「夜勤を減らしたい」「家庭事情が変わった」など
この記事で深掘りするのは、2の本人希望で動く異動です。
病院側としても、
「辞められるより、部署を変えて残ってもらえた方がありがたい」
という本音は少なからずあります。
だからこそ、きちんと準備をして相談すれば、
話が通る余地は思っているよりあります。
異動を「キャリア形成の一部」にしている病院もある
最近は、看護師のキャリア形成として
- 数年ごとのローテーション
- 希望調査に基づく異動
を取り入れている病院も増えています。
「異動=逃げ」ではなく、
- スキルの幅を広げる
- 自分に合う分野を探す
- 将来の専門・認定看護師につなげる
といった、前向きなキャリアの一歩として捉える考え方です。



異動って、逃げたって思われそうで
ずっとモヤモヤしてました…。



逃げたわけじゃなくて自分に合うフィールドを探したってことだよ。
病院側も、辞められるより異動で残ってくれた方が
正直ありがたいことが多いからね。
「部署異動を考えてもいいサイン」チェックリスト


次に、どんなサインが出てきたら「異動」を考えていいかを整理します。
「まだ甘えかも…」と自分を責めやすい方ほど、一度チェックしてみてください。
「看護師は続けたいけれど、今の部署がしんどい」パターン
例えば、こんな状態が続いていませんか?
- 休みの日も仕事のことが頭から離れない
- 出勤前になると頭痛・腹痛・吐き気が出てくる
- 「看護師そのもの」より「今の部署」がしんどいと感じる
こうしたサインが続いているなら、
「部署を変える」という選択肢を乗せてよいタイミングです。
「看護師向いてない」と決めつける前に、
「今の環境が自分に合っていないだけ」という可能性を一度疑ってみましょう。
関係の偏り・特定の人との相性問題が大きい
- 特定の先輩や医師の前だと極端に萎縮してミスが増える
- 一部の人からのきつい言い方・陰口が続いている
- 派閥のような雰囲気に振り回されて消耗している
人間関係は、部署が変わるとガラッと雰囲気が変わることが多いです。
もちろん、どこに行っても人間関係ゼロの職場はありませんが、
「一部の人」からのストレスが大きすぎる場合は、
異動でリセットできるケースも少なくありません。
診療科・ケアスタイルのミスマッチ(急性期がつらい/慢性期が合わないなど)
- 急性期のスピード感・重症度に、どうしてもついていけない
- 終末期や重症患者さんのケアが心の負担になり続けている
- 逆に、慢性期で「物足りなさ」や「やりがいのなさ」を感じている
これらは、部署異動で変えやすいポイントです。
- 急性期 → 回復期・地域包括
- 病棟 → 外来・健診・手術室・透析 など
同じ「看護」でも、
求められるスピード・関わり方・生活リズムは大きく変わります。
夜勤・勤務形態・家庭事情とのズレが大きい
- 夜勤で生活リズムが崩れ、体調がついていかない
- 子育て・介護との両立が、いつもギリギリで苦しい
- パートや時短勤務に変えたいのに、今の部署では難しいと言われている
こうした場合も、部署を変えることで解消しやすい部分があります。
- 夜勤少なめの病棟
- 夜勤なしの外来・検査部門
- 非常勤や時短ナースを多く受け入れている部署
など、同じ病院内でも働き方のバリエーションがあることは少なくありません。
まず職場内の工夫で改善できるかを整理してから考える
一方で、異動を申し出る前に
- 勤務希望の出し方や休み方を見直す
- 信頼できる先輩・同僚に具体的に相談してみる
- タイムマネジメントや優先順位の付け方を工夫してみる
といった「今の部署でできる工夫」を試してみるのも大切です。
それでもなお、しんどさが続く場合は、
「異動というカードを切ってもいい時期なんだな」 と
自分の状態を認めてあげてください。
異動を相談する前に整えておきたいこと


「異動したいです」といきなり伝えるのは、やっぱり怖いですよね。
ここでは、相談の前に自分の中で整理しておきたいポイントをまとめます。
「辞めたい理由」ではなく「どう働きたいか」を言語化する
師長や看護部に話すとき、
「辞めたい」「つらい」という感情だけを伝えてしまうと、
- 「もう少し様子を見てみようか」
- 「どの部署も大変よ」
で終わってしまうことがあります。
大事なのは、
- どんな点がしんどいのか
- どういう働き方なら続けられそうか
を、自分なりの言葉で整理しておくこと。
×「もう無理です。辞めたいです」
〇「このままだと体力的に続ける自信がありません。
夜勤回数を減らす、または急性期以外の部署を検討したいと考えています。」
こんなイメージです。



看護師向いてないだけかも…って
つい自分を責めちゃうんですよね…。



向き・不向きじゃなくて、
今の部署と相性が悪いってケースもめちゃくちゃ多いよ。
いったん環境を疑ってみよう。
異動したい理由を整理する(業務量・人間関係・スキルアップ・家庭事情)
ノートやスマホメモで良いので、
- 業務量・夜勤の負担
- 人間関係(特定の人との相性)
- スキルアップ・学びの希望
- 家庭事情(育児・介護・通勤距離など)
に分けて、「なぜ異動を考えているのか」を箇条書きにしてみましょう。
師長との面談で、
- 感情的になりすぎず
- 伝えるべきポイントを漏らさない
ための台本になります。
希望する部署・診療科のイメージとNG条件を書き出す
- できれば〇〇病棟・△△科がいい
- 夜勤回数はこのくらいまでなら対応できる
- 逆に「ここだけは難しい」(例:救急・ICUは体力的に厳しい など)
といった「希望」と「NG条件」も、ざっくりでいいのでメモしておきましょう。
部署名まで決めきれていなくても、
「急性期よりは、回復期や慢性期の患者さんと
少しじっくり関われる部署が希望です」
くらいのイメージがあると、
師長側も「どの部署なら合いそうか」を一緒に考えやすくなります。
体調・メンタルが限界なら、休職・時短も含めて選択肢を並べておく
もし、
- 夜眠れない・寝つけない日が続いている
- 食欲が落ちている、体重が急に減った・増えた
- 通勤途中で涙が出て動けなくなることがある
といった状態が続いているなら、
部署異動よりも先に「一度立ち止まる」ことが必要なサインかもしれません。
- 一時的な休職
- 時短勤務への変更
- 外来のみ・日勤常勤への切り替え
など、異動と組み合わせて使える選択肢もあります。
「異動さえすれば全部解決する」と思い込みすぎず、
自分の心と体を守ることを最優先に考えてください。
転職サイトや他職場の情報も軽く見て「外の相場感」を知っておく
異動を申し出る前に、
転職サイトや求人情報を軽くチェックしておくのもおすすめです。
- 今の病院の条件は、他と比べてどうか
- 夜勤なし・日勤のみ・時短OKの求人はどの程度あるか
- 自分の経験年数でどんな選択肢があるか
外の選択肢を知っておくと、
「異動で続ける」のか
「いずれ転職も視野に入れる」のか
どちらを選ぶにしても、落ち着いて判断しやすくなります。
看護師長に相談するベストタイミングと流れ


準備が整ったら、次は「いつ・どうやって」師長に相談するかです。
ここを押さえておくだけで、相談のハードルはぐっと下がります。
いつ相談する?年度末・人事アンケート・定期面談の活かし方
異動の話題が出やすいのは、
- 年度末〜年度はじめの個人面談
- 人事希望調査アンケート
- 部署ごとの定期面談
といった場です。
こうした機会がある職場なら、
- アンケートで希望を出す
- 面談時に具体的に相談する
という流れが自然です。
もしそのような場がない場合でも、
「お時間いただけるときに、今後の働き方についてご相談したいです」
と、事前に面談の時間を取ってもらうお願いをしてみましょう。
事前準備チェックリスト(メモ・具体的なエピソード・希望部署の候補)
面談前に、例えば次のようなメモを用意しておくと安心です。
- 異動を考え始めたきっかけ
- しんどさを感じている具体的な場面(業務量・夜勤・人間関係など)
- 自分なりに工夫・相談してきたこと
- それでもなお続いている「続けるのが難しいポイント」
- 希望する部署・診療科のイメージ
- 家庭事情など、考慮してほしいこと
紙でもスマホでも構いません。
「話しているうちに頭が真っ白になりそう…」という人ほど、
メモがお守りの役割をしてくれます。
面談当日の流れイメージ
当日の話の流れは、例えばこんなイメージです。
- 感謝と「相談したいことがある」旨を伝える
- 現状のしんどさを落ち着いて説明する
- 自分なりに工夫してきたことも併せて伝える
- 今後どう働きたいか・部署異動を考えていることを話す
- 師長の考えや、院内の状況を聞く
- 最後にお礼を伝える
いきなり「異動したいです」ではなく、
「今後のキャリアや働き方を相談したい」という入り方にすると、
師長も受け止めやすくなります。
「まだ辞めるかは決めていない」ことの伝え方
「退職をチラつかせていると思われたら嫌だな…」と心配な場合は、先にこう添えておくと安心です。
「今すぐ退職したいというより、
できればこの病院で働き続けたいと思っています。
ただ、このまま同じ部署で続ける自信が持てなくなってきており、
部署異動も含めてご相談させていただきたいと考えています。」
「続けたい気持ち」もセットで伝えることで、
脅しではない真剣な相談であることが伝わりやすくなります。
「最近ちょっとしんどいかも…」という段階の人は、
メンタルの整え方やストレス対策をまとめた記事もあわせて読んでみてください。
「看護師は性格きつい?と言われてつらいときのメンタルガイド」




院内の異動とあわせて、外の選択肢も持っておくとラクになります
「部署異動でなんとかしたいけど、
正直、この病院にこだわるべきかも迷っている…」
そんなときは、転職サイトで他の病院の条件をチラ見しておくと、
師長に相談するときも心に余裕が生まれます。
- 今の病院の働き方・給与は、他と比べてどうか
- 夜勤少なめ・日勤のみなど、自分に合う求人はどのくらいあるか
- 「いざとなったら外に出る道もある」と思えるかどうか
こうした外の相場感を知っておくと、
「異動で続ける」か「転職に切り替える」かも選びやすくなります。
▶︎ 看護師転職の始め方と転職サイトの選び方はこちら
「看護師転職完全ガイド|後悔しない準備・よくある失敗・成功のコツ」




「異動を相談する言い方」例文集


ここからは、シチュエーション別の具体的な言い方の例をまとめます。
丸ごと使っても、必要な部分だけアレンジしてもOKです。



面談になると、頭が真っ白になっちゃうんですよね…。



全部完璧に話そうとしなくて大丈夫。
この記事の例文をちょこっとメモして、
カンペ見ながら話してOKだよ!
基本形:ポジティブ理由+キャリアの希望をセットで伝える例文
「〇〇病棟でたくさん学ばせていただき、
急性期の看護にも少しずつ慣れてきました。
一方で、体力面や自分のペースを考えたときに、
今後は回復期や慢性期の患者さんと
もう少しじっくり関わる働き方をしたいと感じるようになりました。
できれば今の病院で働き続けたいので、
部署異動も含めてご相談させていただけないでしょうか。」
「今の部署も病院も否定しない」ことを意識すると、
ケンカ別れではない前向きな相談として伝わります。
人間関係がつらいときの伝え方(個人攻撃にならない表現)
人の名前を挙げて批判するより、
「自分の状態」や「受け取り方」にフォーカスするのがポイントです。
「指導の場面で厳しい言葉をいただくことが続き、
自分の受け取り方の問題もあると思うのですが、
最近は出勤前に動悸や涙が出ることが増えてきました。
〇〇さんにも相談しながら続けてきましたが、
このままでは心身ともに続ける自信がなく、
部署異動も含めてご相談させていただければと思っています。」
「誰が悪いか」より、
「このままだと自分が持たない」という事実を伝えるイメージです。
夜勤・育児・介護など家庭事情があるときの伝え方
「子どもの体調不良や行事が増えてきており、
夜勤や遅出との両立が難しくなってきました。
看護師としては今後も働き続けたいのですが、
現在の勤務形態のままでは、家庭との両立が厳しいと感じています。
夜勤の少ない部署や、日勤中心の部署への異動も含めて、
何か方法がないかご相談させていただけないでしょうか。」
ポイントは、
- 事情を簡潔に説明する
- 「わがまま」ではなく「両立のための相談」というトーン
であることです。
「今のままだと退職も考えてしまう」本音を、角を立てずに伝える例文
「正直にお伝えすると、
このまま同じ状況が続くと、
退職も考えざるを得ないかもしれないと感じています。
ただ、できれば今の病院で働き続けたい気持ちも強く、
そのための選択肢として部署異動を検討しています。
何か可能性があるか、一度ご相談させていただければ嬉しいです。」
「退職」という言葉を使うのが怖い場合は、
- 「退職も考えざるを得ないかもしれない」
- 「このままでは続けられる自信がない」
などのグレーな表現を使うと、本音を伝えつつ角が立ちにくくなります。
希望部署がはっきりしている場合・まだ決めきれていない場合それぞれの例文
希望部署が決まっている場合
「もし可能であれば、〇〇病棟や△△科を希望したいと考えています。
急性期で学んだことを活かしながら、
もう少し長期的な経過を追える患者さんと関わりたい気持ちがあります。」
まだ決めきれていない場合
「具体的な部署名までは決めきれていないのですが、
急性期よりは回復期・慢性期の患者さんと関われる部署や、
夜勤回数を少し減らせるような部署を検討したいと考えています。
院内の状況も含めて、師長のお考えも伺えたら嬉しいです。」
「夜勤がしんどい」「日勤だけにしたい」といった相談は、
夜勤なしの働き方をまとめた記事も一緒に読んでおくとイメージしやすいです。


部署異動が決まった後の過ごし方


無事に異動が決まると、「ほっとした気持ち」と同時に
「新しい部署でやっていけるかな…」という不安も出てきますよね。
ここでは、異動前後の過ごし方のポイントを押さえておきます。
異動までにやること(引き継ぎ・挨拶・準備しておきたい勉強)
異動までの期間に、できる範囲で次のようなことを進めておきましょう。
- 担当患者さん・業務の引き継ぎメモを整える
- 一緒に働いてきたスタッフへ挨拶をする
- 異動先の診療科に関する基礎知識をざっと復習する
完璧な引き継ぎは難しくても、
- 申し送りノートを整える
- 注意点・ポイントをまとめておく
だけでも、残るスタッフへの「ありがとう」の形になります。
異動先で早く慣れるコツ(聞く・メモる・比べすぎない)
異動先では、ほぼ「新人に戻ったつもり」でOKです。
- わからないことは、その都度素直に聞く
- 「この部署ならでは」のルールをメモする
- 前の部署との良い違いに目を向ける(比べて落ち込まない)
「また一からか…」と思うとしんどいですが、
これまでの経験は、基礎体力としてちゃんと積み上がっています。
患者さんへの声かけや観察力、多職種との連携などは、部署が変わっても活きます。
「新人に戻った感じ」で自信を失わないための考え方
異動直後は、
- できないこと
- 知らないこと
ばかりに目が行きがちです。
でも実際には、
- 前部署で培った段取り力
- 急変対応・トラブルシューティングの経験
- チームで動く感覚
など、目に見えにくいスキルがしっかり身についています。
「ゼロからのスタート」ではなく、
「1階から2階にフロアを移した」くらいの感覚で、少しずつ慣れていけば大丈夫です。
異動先でつらくなったときの相談先(師長・先輩・産業保健・外部相談)
もし異動先でも、
- 眠れない日が続く
- 食べられない・体調不良が続く
- 職場のことを考えると涙が出る
といった状態が続くようであれば、
ひとりで抱え込まず、早めに
- 異動先の師長・副師長
- 信頼できる先輩
- 産業医・産業保健師
- 外部の相談窓口(職員相談・EAPなど)
に相談してみてください。
「せっかく異動させてもらったのに、また相談なんて…」
と遠慮しがちですが、心身が壊れてしまってからでは遅いです。
希望と違う部署に異動になったときの対処法


希望を出しても、必ずしも希望通りの部署に行けるとは限りません。
そんなとき、どう受け止めていけばいいのかも整理しておきます。
「納得しづらい異動」のよくあるパターン
例えば、こんなパターンです。
- 希望とは別の急性期病棟に配属された
- 以前より忙しそうな部署に決まった
- 興味のなかった分野に異動になった
この場合、「聞いていたイメージと違う」「余計しんどくなるのでは…」と不安になりますよね。
まず半年〜1年は様子を見る?見極めのポイント
可能であれば、まずは
- 3ヶ月〜半年ほどを目安に
- 自分の心身の状態と、職場の雰囲気
を観察しながら様子を見てみるのも一つです。
そのうえで、例えば次のようなポイントを見てみましょう。
- 終業後に、最低限の日常生活を送れるだけの余力があるか
- 職場のしんどさが、「どこでもありそうなレベル」か「明らかに異常」か
- 少しでも「学び」や「やりがい」を感じられる場面があるか
どうしても合わないときの伝え方と、再異動・転職を検討するライン
どうしても合わないと感じる場合は、
「ちゃんと頑張ったうえで、それでも難しい」ことを伝えましょう。
「〇ヶ月、自分なりに努力してきましたが、
心身ともに限界を感じています。
できればこの病院で続けたい気持ちもあるのですが、
このままでは難しいと感じており、
再度、部署異動や働き方の見直しも含めてご相談させていただけないでしょうか。」
それでも状況が変わらない場合は、
転職を含めて次のカードを切るタイミングかもしれません。
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部署異動・休職・転職をどう使い分けるか


最後に、部署異動・休職・転職の使い分けを整理します。
どれか一つだけを選ぶというより、「組み合わせて使う」イメージです。
「まずは部署異動」で改善しやすいケース
例えば、次のようなケースでは
「いきなり退職する前に、部署異動を試す」のはとても合理的です。
- 病院自体には大きな不満はない
- 給料・通勤・福利厚生などの条件は許容範囲
- しんどさの多くが「今の部署」の人間関係や業務内容にある
異動では根本解決しにくいケース(組織文化・方針・人員配置の問題など)
一方で、次のような場合は、部署異動だけでは根本解決が難しいこともあります。
- 病院全体が慢性的な人手不足・超過勤務状態
- サービス残業やグレーな慣習が組織として放置されている
- ハラスメントが組織的に黙認されている
- 給料・評価制度が極端に低い/不透明
この場合、部署を変えても
「同じようなしんどさ」がついて回る可能性が高くなります。
そんなときは、転職というカードも真剣に検討する価値があります。
異動後もつらさが続くときの次の一手(時短・休職・転職)
部署異動をしても、
- 体調がなかなか戻らない
- メンタル不調が続く
- 「看護師という仕事そのもの」に強い違和感を感じる
という場合は、
- 時短勤務やパート勤務への切り替え
- 一定期間の休職
- 職場や働き方をガラッと変える転職
といった次の一手を考えるタイミングかもしれません。
「異動させてもらったんだから頑張らなきゃ」ではなく、
今の自分に合う働き方は何かを改めて見直してみてください。
転職サイト・エージェントで外の選択肢を持っておくメリット
部署異動を選ぶにしても、
外の情報を持っておくことは大きな安心材料になります。
- 今の病院より負担が少ない職場がどれくらいあるか
- 夜勤なし・日勤のみ・時短OKの求人の実情
- 自分の経験年数でどんな選択肢があるか
こうした情報を、転職サイトから集めておくだけでも、
「最悪の場合は、外に出る道もある」
「異動の相談がうまくいかなくても、行き止まりではない」
と、心の逃げ道を持った状態で異動を相談できるようになります。



異動か転職か…ずっと決めきれない自分が
情けなく感じちゃいます。



むしろ、ちゃんと悩めるのは
自分の人生を大事にしてる証拠だよ。
一緒に、使えるカードを増やしていこう。
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まとめ|「辞めるかどうか迷う自分」を責めず、使えるカードを増やそう


最後に、この記事のポイントをもう一度まとめます。
- 「辞める」か「我慢する」かだけでなく、
部署異動という中間の選択肢がある - 看護師は続けたいけれど「今の部署」がしんどいとき、
部署異動はとても現実的な一歩 - 師長に相談するときは、
- しんどい理由
- 自分なりにやってきた工夫
- 今後どう働きたいか
を整理してから話すと伝わりやすい
- 異動してもつらさが続くときは、
時短・休職・転職など、次のカードを組み合わせて使ってOK
そしていちばん伝えたいのは、
「辞めるかどうか決めきれない自分」を責めなくていい、ということです。
迷うのは、
自分の人生や、大切にしたいものをちゃんと考えている証拠です。
部署異動も、休職も、転職も、
どれも「逃げ」ではなく、
あなたがこれからも看護師として、一人の人として生きていくための手段です。
この記事が、
「いきなり退職しなくていいんだ」「こういう動き方もあるんだ」と、
あなたの選択肢を少しでも増やすきっかけになれば嬉しいです。
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