看護師の退職完全ガイド|言い出し方・退職理由の例文・引き止め対策

「もう辞めたい…でも、どう切り出せばいいのかわからない」

「退職理由を正直に言っていいの?」

「引き止められたら弱気になりそう…」

看護師の退職は、ただでさえ忙しい勤務の合間に進めなければならず、心も体もすり減りやすいです。

しかも「人手不足」「申し訳なさ」「罪悪感」がセットでついてきて、決断してからも揺らぎやすくなります。

この記事では、「退職しよう」と決めたあと、実際に辞めるところまでを、現場の看護師目線で一緒に整理。

ひとりで抱え込みすぎず、「どう動けばいいか」が見える状態を目指していきましょう。

目次

結論:看護師でも「円満退職」は十分できます

まずは、「本当に辞めて大丈夫かな…」「迷惑をかけてしまうのでは」と揺れている方に向けて、最初に伝えたい結論と、このガイド全体のゴールをお話しします。

看護師の退職でよくあるつまずきポイント

看護師が退職するとき、つまずきやすいポイントは決まっています。

  • 「忙しいのに申し訳ない」と言い出せない
  • 退職理由をどう伝えたらいいかわからず、ダラダラ先延ばしになる
  • 「人手不足だから」「困るよ」と引き止められ、流されてしまう
  • 手続きや引き継ぎの段取りがわからず、不安だけが増える

大事なのは、「完璧な辞め方」を目指すことではなく、

  • 早めに方針を決める
  • 上司にシンプルに伝える
  • 引き継ぐところはきちんと引き継ぐ

この3つを押さえておくことです。

これだけでも、退職後の印象や自分の気持ちの軽さが大きく変わります。

看護師

もう辞めたいって思ってから、実際に師長さんに言うまでが一番しんどいんですよね…。
言い出した瞬間、人手不足で責められそうで…。

おかゆ

わかる…私も最初の退職のときは、1カ月くらい今日こそ言うぞをくり返してたよ。
でも、ちゃんと準備してから伝えたら、思っていたより話はスムーズに進んだよ。

このガイドでわかること(伝え方・退職理由の例文・引き止め対策)

ここから先の章では、次のようなポイントを順番に整理していきます。

  • 退職を決める前に考えておきたいこと
  • 退職を伝えるベストタイミングと流れ
  • シーン別の「退職理由」の組み立て方と例文
  • 円満退職につながる基本ステップ
  • よくある引き止めへの返し方
  • 退職願・退職届の書き方
  • 退職前後に確認しておきたいお金・手続き

「なんとなく不安」だった状態から、「やることリスト」が見える状態になるように、一緒に進めていきましょう。

退職を決める前に整理したいこと

ここでは、「退職します」と伝える前に、自分の気持ちと状況を整理するパートです。

勢いだけで動くのではなく、本当に辞めたい理由と他の選択肢を一度整理しておきましょう。

いまの職場で本当に続けられないかのチェック

退職は悪いことではありませんが、「ムカついたから」「今日つらかったから」だけで決めてしまうと、後悔することもあります。

まずは、次のポイントを一度整理してみてください。

  • しんどい原因は「職場全体」か「一部の人」か
  • 夜勤・残業・委員会など、負担の大きい業務がどこか
  • 休みの取りやすさ・人間関係・教育体制など、プラスの面も含めてどうか

「配置換えや勤務形態の変更で改善できるのか」

「そもそもこの組織とは相性が合わないのか」

一度紙に書き出して整理すると、自分の本音が見えやすくなります。

退職か、部署異動か、働き方チェンジか

看護師の「しんどさ」は、職場を変えるだけでなく、働き方を変えることで軽くなることもあります。

  • 同じ病院内での部署異動(例:急性期→回復期、病棟→外来・手術室など)
  • 夜勤減・日勤常勤・非常勤へのシフトチェンジ
  • 病院からクリニック・訪問看護・老健などへのフィールドチェンジ

「この病院はもう無理」なのか、「今の部署・勤務形態が合わない」なのかを分けて考えると、選択肢が広がります。


どんな働き方の選択肢があるのか、もっと具体的に知りたい方は、
「看護師のパート・派遣|自分に合う働き方の選び方ガイド」の記事もあわせて読んでみてください。

次の働き方のざっくりしたイメージを持っておく

退職を伝える前に、「次どうするか」をざっくりでいいのでイメージしておくと安心です。

  • いつ頃までに次の職場を決めたいか
  • 夜勤の有無・残業時間のイメージ
  • 通勤時間や家族との生活リズム

ここがふわっとしたままだと、引き止められたときに迷いやすくなります。

「次はこういう働き方を目指したい」という自分なりの軸を、先に決めておきましょう。

看護師が退職を伝えるベストタイミングはいつ?

次に、「いつ言うのがベストか」というタイミングの話です。

法律・就業規則・病棟事情、それぞれのバランスを取りながら、自分も職場も大きく困らないラインを一緒に考えていきます。

年度末・ボーナス後…「辞めやすい時期」の目安

よくあるのは、

  • 年度末(3月・4月)
  • ボーナス支給後
  • シフト編成の切り替え時期

など、キリのいいタイミングで退職するパターンです。

職場としても、年度替わりに人員調整をしやすいため、受け入れてもらいやすい傾向があります。

とはいえ、心身が限界ギリギリの場合、「タイミングより安全優先」が最優先です。

何カ月前に言う?法律と就業規則のちがい

  • 就業規則
    「退職は○カ月前までに申し出ること」と書かれていることが多いです(例:1〜3カ月前など)。
  • 一般的な目安
    病棟のシフト調整や採用活動を考えると、少なくとも1〜2カ月前には伝えられるとスムーズです。

ただし、具体的な期間は職場によって違うので、

就業規則を一度確認したうえで、無理のない範囲で早めに動き出す

ことが大切です。

看護師

就業規則だと2カ月前って書いてあるけど、
正直、もうメンタル的にはそんなに持たないかも…って思っちゃいます。

おかゆ

ルールは守りたいって気持ちも大事だけど、
心身が限界なら、まずは主治医や産業医に相談して守られて辞める選択肢もアリだよ。
自分の体を守れるのは、結局自分だけだからね。

心身が限界のときは「時期より安全優先」になるケースも

  • うつ症状が強い
  • 出勤できない日が続く
  • パワハラ・モラハラが続いている

など、心身に明らかな影響が出ている場合は、「年度末まで頑張る」よりも、自分の安全を優先して動く必要があります。

この場合は、

  • 産業医・主治医に相談して診断書をもらう
  • 労基署や看護協会、外部の相談窓口を利用する

など、「ひとりで職場と戦わない」選択肢も検討してください。


心や体が「もう無理」とサインを出しているときは、退職だけでなくメンタルケアも大事です。
「看護師は性格きつくなる? 自分を責めがちな人のためのメンタル持ち方ガイド」も合わせて読んで、まずはあなた自身を守る視点を持ってみてください。

看護師の退職の伝え方|言い出し方から当日の流れまで

ここからは、いよいよ「どう伝えるか」の具体的なステップに入ります。

直属の上司への切り出し方から、忙しい病棟でのタイミングの選び方、メールでのフォローまで、当日のイメージを掴んでいきましょう。

まず誰にどう伝える?直属の上司への切り出し方

基本の順番は、

  1. 直属の上司(師長・主任など)に口頭で伝える
  2. その後、必要に応じて退職願・退職届を提出する

です。

忙しい現場なので、いきなりナースステーションで切り出すと、落ち着いて話せません。

日勤帯の落ち着いた時間帯に、短くこう声をかけます。

「お忙しいところすみません。今後の働き方についてご相談したいことがあり、
少しお時間をいただけますか?」

「退職」という言葉をいきなり出すのが怖い場合は、「働き方について相談がある」と切り出すのも一つです。

NGな伝え方・トラブルになりやすいパターン

避けたいのは、たとえばこんなパターンです。

  • 同僚にだけ先に言いふらす
  • ラインやチャットだけで一方的に伝える
  • 感情的な勢いで「もう辞めます!」と宣言してしまう

病棟全体の空気がざわつき、「円満退職」とは言いにくい雰囲気になりがちです。

まずは上司へ落ち着いた場で口頭で伝えることを意識しましょう。

忙しい病棟での「声をかけるタイミング」の選び方

  • 朝の申し送り前後
  • 急変対応・救急受け入れ直後
  • 夜勤明けでみんなクタクタな時間

などは避けた方が無難です。

  • 日勤帯で大きな処置が一段落したタイミング
  • カンファレンス後など、師長がデスクにいるとき

を狙って、「今日か、明日か、明後日」など、複数候補を出して面談の時間をお願いすると、話が通りやすくなります。

口頭で伝えたあとにメールで残しておくコツ

口頭で伝えたあと、簡単なメールで形に残しておくと、後々のトラブルを防ぎやすくなります。

件名:退職のご相談について

○○病棟 看護師 △△

先日はお忙しいところ、退職のご相談のお時間をいただきありがとうございました。
○月○日付で退職させていただきたく、改めてお願い申し上げます。
引き継ぎなど、ご迷惑をおかけしないよう準備を進めてまいります。
今後ともよろしくお願いいたします。

この程度のシンプルな文面で十分です。

看護師の退職理由の伝え方と例文【本音と建前】

次は、多くの人が一番悩みやすい「退職理由」の話です。

本音はドロドロでもOK。

そのうえで、職場に伝える言葉(建前)をどう整えるかを、一緒に考えていきます。

本音と建前を分けて考えるとラクになる理由

退職理由は、

  • 自分の本音
  • 上司・職場に伝える「建前」

を分けて考えると、気持ちがラクになります。

本音では「人間関係が限界」「残業が多すぎる」だとしても、
相手に伝えるときは、

  • 働き方を変えたい
  • ステップアップしたい
  • 家庭の事情で働き方を見直したい

など、責める言い方にならない表現を選ぶのがポイントです。

人間関係・職場の雰囲気がつらいときの伝え方・例文

本音:
「先輩の言い方がきつい」「いじめっぽい雰囲気がしんどい」など。

建前としては、「環境のせい」にしすぎない、こんな伝え方が無難です。

例文:

「今の職場でたくさん学ばせていただきましたが、
自分の力不足もあり、うまく馴染めず気持ちの面で余裕が持てない状況が続いています。
一度環境を変えて、働き方を見直したいと考え、退職を決めました。」

夜勤・残業・働き方を変えたいときの伝え方・例文

本音:
「夜勤がきつくて体がもたない」「残業が多すぎてしんどい」。

例文:

「夜勤や時間外勤務が続く中で、体力的に厳しさを感じるようになりました。
今後も看護を続けていくために、日勤中心の職場で無理のない働き方に変えたいと考え、退職を決意しました。」

結婚・出産・育児・介護など家庭の事情の例文

家庭の事情は、比較的伝えやすい理由です。

例文:

「今後の結婚・出産を見据え、家族との時間や生活リズムを見直したいと考えています。
現在の勤務形態のまま続けることが難しいため、退職させていただきたく思います。」

育児・介護の場合の例:

「子どもの成長と、家族の介護の両立が難しくなってきました。
今後は生活のペースを整えながら働ける環境に移りたいと考え、退職を希望しております。」

キャリアアップ・専門性を高めたいときの例文

前向きな退職理由として、キャリアアップを軸にするのもよく使われます。

例文:

「急性期での経験を通して、今後は在宅分野での看護に力を入れたいと考えるようになりました。
専門性を高めるために、訪問看護にチャレンジしたく、退職を希望しております。」

心身の不調・メンタル不調で退職するときの例文

無理に隠す必要はありませんが、詳細を語りすぎる必要もありません。

例文:

「体調面・精神面の不調が続き、医師からも環境や働き方の見直しを勧められました。
今後の健康と安全を優先し、いったん今の職場を離れて療養と立て直しを図りたいと考えています。」

診断書が出ている場合は、その旨を添えれば十分です。

看護師が「円満退職」するための基本ステップ

ここでは、実際に退職を進めるときの「やることリスト」を整理します。

就業規則の確認から有給の使い方、引き継ぎや挨拶まで、円満退職に近づくための動き方をまとめていきます。

就業規則を確認して、退職日と有給消化のイメージをつくる

まずは就業規則を確認し、

  • 退職の申し出期限(○カ月前まで、など)
  • 有給休暇の残日数
  • 退職金の有無・支給条件

をチェックします。

その上で、

「○月末で退職したい。その前に○日分の有給をどう使うか」

と、ざっくりした計画を立てておくと、師長とも相談しやすくなります。

上司と退職日・シフト調整を相談する流れ

退職を伝えた時点で、

  • 希望退職日
  • 有給取得の希望
  • 引き継ぎに必要な期間

をセットで相談しましょう。

「○月末での退職を希望しています。
有給が○日残っているので、引き継ぎを進めながら、○月中旬から取得できればと考えています。」

というイメージで話せると、現場側も調整しやすくなります。

引き継ぎノート・申し送りで業務を整理するコツ

  • 担当患者さんの情報
  • 委員会・係業務の状況
  • ルーチン業務の手順や注意点

などを「引き継ぎノート」にまとめておくと、とても親切です。

  • 「自分にしかわからないメモ」がないか
  • ファイルや共有フォルダの場所がわかるか

などを意識して、誰が見てもわかる状態を目指しましょう。

患者さん・スタッフへの挨拶と関係の締めくくり方

退職が決まったら、患者さんやスタッフへの挨拶も大切です。

「今月いっぱいで退職することになりました。
短い間でしたが、たくさん学ばせていただきありがとうございました。」

といったシンプルな言葉で十分。

仲の良かった同僚には、別途メッセージを送るのもいいですね。

退職日までの「やることチェックリスト」を作る

  • 退職日時点でのシフト確認
  • 有給休暇の取得予定
  • 引き継ぎノートの作成
  • ロッカー・デスク周りの整理
  • 制服・名札・ロッカーキーなどの返却物のチェック

などを「チェックリスト」にしておくと、抜け漏れを防げます。

看護師の退職引き止め対策|よくあるパターン別の返し方

退職の話を切り出すと、ほぼセットで出てくるのが「引き止め」です。

ここでは、よくあるパターン別に、揺れにくい返し方の例をまとめておきます。

「人手不足だから、もう少しだけ…」と言われたとき

よくあるのが、

「今すごく人手が足りないから、せめて半年だけでも…」

という引き止め。

ここであいまいにすると、ずるずる延びてしまいます。

例文:

「人手不足の中でご迷惑をおかけしてしまい心苦しいのですが、
自分の体調や今後のことを考えると、退職の決断を変えることは難しいです。
それまでの期間は、できる限り引き継ぎに力を尽くしたいと思います。」

「決意は変えない」ことをまず伝え、その上で引き継ぎを丁寧にする姿勢を示しましょう。

看護師

人手が足りないから、せめてあと半年…って言われると、
断ったら裏切り者みたいで、胸がギュッとなります…。

そう言われるくらい、あなたが頼りにされてたってことだよ。
でも、組織の人手不足は経営側の課題であって、あなたひとりの責任じゃないからね。
決意は変えない、その上で引き継ぎを丁寧にする。
これで十分誠実だよ。

「部署を変えるから残って」と提案されたとき

異動の提案が嬉しい場合もあれば、「もうこの病院自体を離れたい」ケースもあります。

続けることも考えたい場合

「異動のご提案ありがとうございます。
もし○○病棟や外来などで、夜勤少なめの働き方が可能であれば、一度お話を伺えますか?」

それでも退職したい場合

「異動までご提案いただき本当にありがとうございます。
ただ、今回に関しては環境を大きく変えたい気持ちが強く、退職の意思は変わりません。」

と、感謝+お断りをセットで伝えます。

「給料・条件を上げるから」と引き止められたとき

条件改善は魅力的ですが、根本原因が解決しない場合も多いです。

「条件面のご配慮、本当にありがとうございます。
ただ、今回の退職理由は給与だけではなく、働き方や今後のキャリア全体を見直したいというところにあります。
そのため、気持ちは変わらないことをご理解いただければ幸いです。」

と、「給料以外の理由」を軸にお断りすると、話がぶれにくくなります。

情に訴えられたときの断り方(罪悪感との付き合い方)

「あなたがいないと回らないよ」
「みんな困るよ」

と言われると、責任感の強い看護師ほど揺らぎます。

でも、本来「人員配置」は組織の仕事です。あなた個人が背負うものではありません。

例文:

「そのように言っていただいてありがたい反面、今回の退職はずっと悩んで決めたことなので、気持ちは変わりません。
残りの期間は、少しでも業務がスムーズになるよう引き継ぎに努めたいと思います。」

罪悪感を感じてもOK。

それでも「自分の人生を大事にする」と決めることが、長い目で見たときの自分のためになります。

強い引き止め・ハラスメント気味なときの安全な抜け方

  • 大声で責められる
  • 「辞めさせない」と脅すような言動
  • 個室に呼び出されて長時間詰められる

など、行き過ぎた引き止めはハラスメントの可能性もあります。

この場合は、

  • メモや録音などで記録を残す
  • 信頼できる別の上司・人事・産業医に相談する
  • 必要なら外部の相談窓口や労基署に相談する

など、「ひとりで抱え込まない」ことが大切です。


「退職したいけれど、次の職場選びが不安…」

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など、ひとりでは動きにくいところをまとめてサポートしてくれます。

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看護師向け 退職願・退職届の書き方と文例

ここからは、少し事務的な話になります。

退職願・退職届の違いや書き方、病院に提出するときのマナーを、看護師向けのシンプルな文例付きで確認していきます。

「退職願」と「退職届」の違いと出すタイミング

  • 退職願
    「退職させてほしい」と願い出る文書。まだ撤回の余地がある段階。
  • 退職届
    「退職します」と最終決定を伝える文書。原則として撤回は難しい。

職場によって「退職届だけでOK」「まず退職願を出す」などルールが違うので、就業規則や上司の指示に従いましょう。

用紙・封筒・手書き or パソコンの基本マナー

  • 白い便箋またはA4用紙
  • 黒インク(ボールペン・万年筆など)
  • 封筒は白無地・二重封筒だとより丁寧

手書き指定がない場合は、パソコンで作成して印刷しても構いません。

看護師向け・退職願のシンプルな文例

退職願

私儀
このたび一身上の都合により、令和○年○月○日をもって
退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。

令和○年○月○日

○○病院
看護部長 ○○ ○○ 様

○○病棟 看護師 △△ △△(自署)

看護師向け・退職届の文例

退職届

私儀
このたび一身上の都合により、令和○年○月○日をもって
退職いたします。

令和○年○月○日

○○病院
院長 ○○ ○○ 様

○○病棟 看護師 △△ △△(自署)

病院によって宛名や書式が決まっている場合もあるので、事前に確認しておくと安心です。

メールで依頼・確認するときの文面例

退職願・退職届を提出する前後に、メールで確認する場合の例です。

件名:退職願提出のご報告

○○病棟 看護師 △△ △△ です。

先日は退職についてご相談のお時間をいただきありがとうございました。
本日、令和○年○月○日付けでの退職願を提出いたしましたことをご報告いたします。
退職までの間、引き継ぎなどでご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、
どうぞよろしくお願いいたします。

退職前後のお金・手続きでチェックしておきたいこと

退職そのものに気を取られて、意外と抜けやすいのがお金と事務手続きです。

ここでは、「知らなくて損した…」を減らすためのチェックポイントを簡単に整理しておきます。

ボーナス・有給・退職金の扱いを確認する

  • ボーナスの支給条件(在籍要件)
  • 有給休暇の残日数・いつまでに消化できるか
  • 退職金の有無と支給条件

は、就業規則や雇用契約書で確認しておきましょう。

疑問がある場合は、看護部だけでなく事務・人事にも遠慮なく相談してOKです。

社会保険・年金・住民税などの切り替え

退職後は、

  • 健康保険(任意継続・国保への切り替えなど)
  • 厚生年金から国民年金への切り替え
  • 住民税の支払い方法(特別徴収→普通徴収など)

といった手続きが必要になります。

退職前に事務担当に「退職後の社会保険や年金の手続きについて教えてください」と聞いておくと、かなり安心です。

次の職場までブランクが空くときの生活設計の考え方

転職までに数カ月空けたい場合は、

  • 手取りがどのくらい減るか
  • 貯金でどのくらい持つか
  • 失業給付(失業保険)の条件を満たすか

もざっくり計算しておきましょう。

「とにかく辞めてから考える」だと、不安が強くなりやすいので、

最低限の生活シミュレーションをしておくと心の余裕が違います。

看護師でも「円満退職」は十分めざせる

最後に、ここまで読んでくださった方に向けて、大事なポイントだけをぎゅっとおさらいします。

迷ったときに戻ってきやすいような「軸」として使ってください。

円満退職の3つのポイントをおさらい

看護師が円満退職を目指すうえで、大事なのはこの3つです。

  1. 退職を決める前に、「本当に辞めたい理由」と「他の選択肢」を整理する
  2. 上司には、早めに・シンプルに・落ち着いた場で伝える
  3. 最後まで、引き継ぎと挨拶を丁寧に行う

これだけでも、退職後の印象や自分の気持ちの軽さが大きく変わります。

迷ったときに立ち返りたい考え方

  • 退職は「逃げ」ではなく、あなたの人生を守る選択肢のひとつ
  • 人手不足の責任は、個人ではなく組織が負うべきもの
  • 自分を大事にすることは、長い目で見れば患者さんのためにもなる

感情的に揺れるときこそ、こうした軸に戻って考えてみてください。

「ひとりで抱え込まなくていい」というメッセージ

退職の悩みは、同僚にも家族にも話しにくく、ひとりで抱え込みがちです。

でも、看護師としてのキャリアは長く続きます。

今の職場がすべてではありません。

必要であれば、

  • 信頼できる同僚や友人
  • 転職サイトの担当者
  • 産業医・主治医・看護協会などの相談窓口

に頼ることも、立派なセルフケアです。

看護師

退職って、なんだか人生の一大事件って感じがして…。
私なんかが決めていいのかなって、不安になります。

おかゆ

看護師のキャリアって、10年20年と続く長距離走。
立ち止まって整える時間を取るのは、決してわがままじゃないからね。


円満退職の次は、「自分に合う職場探し」を始めよう

ここまで読んでくださったあなたは、もう「辞めたいけど言えない」状態から一歩進んで、

「どう動けばいいか」を具体的にイメージできているはずです。

あとは、あなた自身が安心して働ける職場を一緒に探していくだけ。

  • 夜勤少なめ・日勤のみの求人
  • 子育てと両立しやすいクリニックや訪問看護
  • スキルアップできる専門病院・手術室・中途教育の手厚い職場

など、希望条件をまとめて伝えれば、プロが代わりに求人を探してきてくれます。

「今すぐ転職するかはまだ決めていない」という方でも、
情報だけ持っておけば、心の余裕がまったく違います

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この記事を書いた人

手術室看護師のおかゆです。
10年以上の経験を持ち、転職を経て今もなお手術室で活躍しています。
このブログでは、私自身が転職活動を行う際に感じた疑問や不安を元に、看護師の皆さまが次の一歩を踏み出す際の参考になる情報を提供しています。

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