「オペ室に配属されたけど、自分って向いてるのかな?」
「毎日ぐったり…これって向いてないサイン?」
手術室は、病棟や外来とはまったく空気感の違う世界です。
そのぶん、向いている人にはものすごくハマるし、合わない人にはとことんしんどくなりやすい部署でもあります。
この記事では、現役の手術室看護師の目線で、
- 手術室看護師に「向き・不向き」が出やすい理由
- 向いている人・向いていないかもしれない人のチェックリスト
- 「オペ室きつい…」と感じたときの対処法
- 「合っているかも」と感じた人のスキルアップロードマップ
まで、まるっと整理しました。
最後には、チェック結果をこれからのキャリアにどう活かせばいいかもお伝えします。
一人で悩みを抱え込む前に、気軽な気持ちで「自己診断」してみてくださいね。
看護師オペ室に来てから、毎日向いてないかもって考えちゃうんです…。
手術の流れも器械も覚えられなくて、怒られてばっかりで…。



その気持ち、めちゃくちゃわかる…!
でも、慣れてなくてしんどいだけと根本的に合ってないは別の話なんだよね。
この記事のチェックリストで、一回いっしょに整理してみよう。
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まず確認!手術室看護師に「向き・不向き」が出やすい理由


まずは、「そもそも、なぜオペ室は向き不向きがはっきり出やすいのか?」という前提から整理しておきましょう。
病棟や外来と何が違うのかを押さえておくと、自分のモヤモヤの正体も見えやすくなります。
病棟・外来と違う手術室看護師の役割
手術室看護師は、ざっくり言うと
- タイムラインを管理する人(段取り係)
- チームの安全を守る人(安全管理係)
- 患者さんの代弁者(アドボケーター)
の役割を一度に担っています。
病棟のように「複数患者さんを受け持つ」のではなく、
その手術の数時間に全集中するのがオペ室の仕事です。
- どのタイミングでどの器械が必要になるか
- どの場面で薬剤・輸血が動くか
- どんな合併症が起こりやすいか
を常に先読みしながら、医師・麻酔科医・ME・放射線技師など多職種と連携していきます。
段取り命&タイムプレッシャーが強い職場
オペ室は「段取りが命」と言ってもいいくらい、準備と時間管理の比重が大きい現場です。
- 朝イチからフルで手術が詰まっている
- ひとつの手術が押すと、午後の症例まで一気に影響
- 緊急手術が入ると、その都度スケジュールを組み替える
この「時間に追い立てられる感じ」がつらくて、
「オペ室きつい…」「自分は向いてないかも」と感じる人も少なくありません。
一方で、
「パズルを解くみたいに段取りを組むのが好き」
「時間通りにきれいに回ると達成感がすごい」
とやりがいを感じる人もいます。
ここが、向き・不向きの分かれ目になりやすいポイントです。
「オペ室きつい」と感じやすいポイント・やりがいポイント
きついと感じやすいポイント
- 立ちっぱなしで体力的にハード
- 短期間で大量の器械・物品を覚える必要がある
- ルーチンに見えて、イレギュラー対応も多い
- ミスが患者さんの安全に直結するプレッシャー
やりがいポイント
- 手術が安全に終わった瞬間の大きな達成感
- 術後、元気になった患者さんを病棟で見かけたときのうれしさ
- 器械・解剖・麻酔など、専門性の高い知識が身につく
- チーム医療の「ど真ん中」にいる実感がある
「オペ室看護師に向いている人」は、このやりがい部分を強く感じやすく、
「向いてないかも…」と感じる人は、きつさの方が上回ってしまいがちです。
オペ室の1日の流れをイメージしたい人は、こちらの記事もどうぞ。
→ 「手術室看護師の1日|タイムスケジュールと仕事内容をまるっと解説」


夜勤やオンコールのリアルについては、以下の記事で詳しく書いています。
→ 「手術室看護師の夜勤|仕事内容とメリット・デメリットをリアル解説」
→ 「手術室看護師のオンコール|つらい時に読んでほしい働き方ガイド」




手術室看護師に向いている人チェックリスト


ここから、いよいよ向いている側のチェックリストです。
あてはまる数が多いほど、手術室看護師との相性は良い傾向があります。
「なんとなく向いてる気はするけど、自信がない…」という方は、軽い気持ちでチェックしてみてください。
性格・考え方が合っている人の特徴
□ 段取りを考えたり、事前準備をするのが嫌いではない
□ コツコツ覚える作業を「パズル感覚」で楽しめる
□ 細かい確認やダブルチェックを、面倒より安心と感じる
□ チームで協力し合ってゴールを目指すのが好き
□ 「自分のミスで他人に迷惑をかけたくない」という責任感が強い
□ マニュアルをそのまま使うだけでなく、自分なりに整理し直したいタイプ
こうした性格の人は、器械・手順・安全確認など、
地味だけどとても重要なオペ室仕事と相性◎です。
働き方・生活リズムが合っている人の特徴
□ 夜勤やオンコールなど、ある程度は不規則な働き方に対応できる
□ 立ちっぱなしや重い鉛エプロンも「慣れれば何とかなる」と思える
□ 休日はしっかり休んで、体調を整える意識がある
□ 仕事とプライベートの切り替えがそこそこ上手だ
□ 緊急呼び出しがあっても、「たまになら仕方ない」と割り切れる
「オンコールなんて絶対ムリ…」という場合は、
後半の「向いていないかもしれない人チェック」も確認してみましょう。
スキル・経験面で強みになりやすいポイント
□ 学生時代、解剖学や生理学が比較的好きだった
□ 病棟で重症患者さんを受け持つのに抵抗は少なかった
□ モニターやME機器など数字を見る作業があまり苦にならない
□ シミュレーションやマニュアルを使った予習がわりと好き
□ 急変やトラブル時、パニックになりながらも最低限は動けた経験がある
全部にチェックがつく必要はありませんが、
5〜6個以上当てはまる人は「オペ室看護師に向いている人」寄りと言ってよさそうです。
手術室看護師に向いていないかもしれない人チェックリスト


次は少しドキッとするかもしれませんが、「向いてないかもしれない側」のチェックです。
ここで大事なのは、ダメ出しではなく、自分がしんどくなりやすいポイントを把握すること。
「これ、まさに私かも…」と思ったら、後の対処法パートも合わせて読んでみてくださいね。
しんどくなりやすい性格・考え方のパターン
□ ミスを極端に恐れてしまい、何日も引きずってしまう
□ 少し注意されただけでも「自分はダメな看護師だ」と感じてしまう
□ 緊張が続くと、頭が真っ白になって行動できなくなる
□ わからないことをその場で質問するのがすごく苦手
□ 強い口調やきつい言い方に、メンタルを大きく揺さぶられやすい
オペ室はどうしても、指示が短く・早口になりがちで、
悪気がなくても言葉がきつく聞こえる場面があります。
そこに強く反応してしまうタイプの人は、
「オペ室はメンタル的に合わないかも…」と感じやすいです。
オペ室の働き方と噛み合いにくいケース
□ 夜勤・オンコール・早出など、生活リズムの変化が極端に苦手
□ 小さな子どもや家族の介護などで、急な呼び出しに対応しづらい
□ 立ち仕事や重い装具で、すぐに腰痛・頭痛が出やすい
□ 休憩がずれたり短くなったりすると、体調がすぐ崩れる
□ 長時間拘束が続くと、体力的にも精神的にもすぐ限界が来る
こういった場合、「努力で何とかする」より、働き方を変える方が健康的なことも多いです。
「向いてないかも」と感じたときのセルフチェック
「もう向いてないから辞めるしかない」と思ったときは、
いきなり退職届を書く前に、次のように整理してみてください。
□ しんどさの原因は「オペ室という仕事そのもの」か?
□ それとも「今の職場のやり方・人間関係」によるものか?
□ 担当科やローテーションが偏っているだけではないか?
□ 教育やフォローが足りないだけで、環境改善の余地はないか?
□ 自分の体力・メンタルケアが後回しになっていないか?
「オペ室が合わない」のか、今の「病院・部署が合わない」のかを切り分けられると、
その後の選択肢もずいぶん変わってきます。



向いてないかもチェックに、見事に当てはまっちゃったんですけど…。
これって、もうオペ室を辞めた方がいいってことなんですかね…?



今のオペ室がしんどいのか、オペ室という働き方そのものが合わないのかで、選ぶ道がぜんぜん変わってくるよ。
いきなり退職届を書く前に、
まずは環境を調整する・部署を変える・転職を考えるって順番で一緒に見ていこう。
「オペ室きつい…」と感じたときの対処法


チェックしてみて「やっぱりオペ室きつい…」と感じた方へ。
ここでは、今日からできる現実的な対処法を整理します。
「辞めるか続けるか」の2択ではなく、その間にも選択肢はいろいろあります。
まずは環境と働き方を見直してみる
いきなり転職を考える前に、まずは今の職場の中で調整できることを見てみましょう。
- 担当科や症例の負担が偏っていないか
- 教育担当やプリセプターとの振り返り時間はあるか
- しんどさを一人で抱え込んでいないか
例えば、
- プリセプターや教育担当に「どこがしんどいか」を具体的に相談する
- 師長にローテーションや夜勤・オンコール回数の調整を相談する
- 休み方・睡眠・食事など、セルフケアの見直しをする
といった職場内でできる小さな一歩で、
体感のしんどさがぐっと軽くなることもあります。
異動・配置転換で続けるパターン
「オペ室の仕事自体は嫌いじゃないけど、今の環境は合わない…」という場合は、
院内異動や配置転換という選択肢もあります。
- 救急・心外など超ハードな科 → 比較的落ち着いた科へ
- 夜勤・オンコール多め → 回数の少ない勤務体制へ
同じ「手術室看護師」でも、
- 病院の規模
- 担当科
- チームの雰囲気
によって、働きやすさがまったく違います。
転職でガラッと環境を変えるパターン
それでも、
- 調整の相談をしても変わりそうにない
- 人間関係や職場文化が限界レベルでしんどい
- 既に体調を崩してしまっている
という場合は、転職で環境ごと変えるのも立派な選択です。
- 手術件数が多すぎない中小規模病院のオペ室
- オンコール少なめ・定時手術中心の施設
- オペ室経験を活かせるICU・外来・回復室など
を選べば、「オペ室のスキルは活かしつつ、働き方はゆるやかに」という道も十分にあります。
手術室からの転職に悩んでいる方は、この記事も参考にしてください。
→「【手術室看護師の転職】オペ看辞めたいと感じたら読む転職ガイド」


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「合っているかも」と感じた人のスキルアップロードマップ


チェックしてみて「意外とオペ室、嫌いじゃないかも」「向いてる項目が多かった」と感じた方は、
ここからスキルアップのステップをイメージしてみましょう。
「なんとなく毎日が過ぎていく」状態から一歩抜け出すきっかけにもなります。
1〜2年目:基本の流れ・器械出しに慣れる
まずは以下の土台作りがメインです。
- 手術室の一連の流れ(入室〜退室)
- 無菌操作・体位・安全確認・カウントの基本
- 担当科の代表的な術式と器械の名前
この時期におすすめなのは、
- 先輩の動きをよく観察してメモを取る
- 自分用の「術式ノート」「器械リスト」を作る
- 術前・術後に病棟へ行き、患者さんの全体像もつかむ
「とにかく場数を踏む」だけでなく、
毎回今日の成長ポイントをひとつ決めて振り返ると、上達スピードが変わります。
3年目以降:リーダー・救急症例にチャレンジ
基本が身についてきたら、少しずつ
- チームリーダー・進行管理
- 救急症例・高度な手術
にチャレンジしていきます。
このフェーズでは、
- 急変時・トラブル時の流れをシミュレーションしておく
- 麻酔や循環動態の本を読み、モニター数字の意味を理解する
- 多職種カンファレンスやカンファで、簡単な発言からでも参加してみる
など、「一歩踏み出す経験」を積むことで自信が育っていきます。



チェックしてみたら、意外と向いている側にも丸が多くてびっくりしました。
しんどいことも多いけど、オペ室の仕事自体はけっこう好きなのかも…?



それ、すっごい大事な感覚!
合っているなら、今の経験はちゃんとキャリアの武器になるから、
あとはどうやってスキルアップしていくかを一緒に考えていこう。
本やマニュアルを味方につけると、成長スピードもぐんと楽になるよ。
将来のキャリアパス(認定・専門・他部署への展開)
オペ室で積んだ経験は、将来のキャリアにも大きな武器になります。
- 手術看護認定看護師・専門看護師を目指す
- 外科系病棟・ICU・ERなどへのステップアップ
- クリニック・透析・訪問看護などへの転職時に「強み」としてアピール
「オペ室しか知らないから不安」ではなく、
「オペ室というコアスキルを持つ看護師」として胸を張ってOKです。
「向いているかも」と感じた人は、
今の経験をなんとなく続けるから、強みとして伸ばすに変えていくタイミングです。
器械・解剖・麻酔の基礎をおさえておくと、
外回りやリーダー業務もぐっとやりやすくなります。
私がオペ室1〜3年目のときに助けられた本や、
現場で使いやすいマニュアルを、別記事でまとめました。
「手術室看護師におすすめ‼︎オペナースのための予習用術式マニュアル」




チェック結果の活かし方|これからのキャリアの考え方


ここまで読んでくださったら、何となく自分の立ち位置が見えてきたのではないでしょうか。
最後に、チェック結果をどうキャリアに結びつけていくかを整理します。
手術室を続けるなら押さえておきたいポイント
- 「向いている人チェック」が多く、オペ室のやりがいも感じられる
- しんどさはあるけれど、「全部嫌」というほどではない
こんな場合は、
- スキルアップのロードマップを意識する
- 苦手分野(器械、麻酔、解剖など)をひとつずつ克服していく
- 同期や先輩と相談しながら、無理のないペースで成長する
という形で、「オペ室でのキャリアをどう伸ばすか」を考えていくと◎です。
別の部署・働き方に切り替える場合の選択肢
- 「向いてないかもチェック」がかなり多かった
- 体調やメンタル面で限界を感じる
こんなときは、「手術室で頑張る」以外の選択肢も真剣に検討してOKです。
- オペ室経験を活かせるICU・外科病棟・救急など
- 夜勤なし・オンコールなしのクリニックや外来
- ワークライフバランス重視の病院・施設への転職
「オペ室が合わなかった=看護師が向いていない」では決してありません。
自分の性格や生活と噛み合う場所は、きっとどこかにあります。
迷っている人が「今」やっておきたいこと
「続けるか・辞めるか、まだ決めきれない…」という方は、
次の3つだけでもやってみてください。
- しんどさの原因を書き出して、整理する
- 信頼できる先輩・同僚・家族などに正直な気持ちを話してみる
- 転職サイトや他部署の情報を集めて、選択肢を増やしておく
選べるカードを増やしておくと、それだけで気持ちが少しラクになることも多いです。



向いてない項目もけっこう当てはまってて、
なんだか自分がダメな看護師に思えてきました…。



向き不向きって、ラベル貼りじゃなくて生きやすく働くためのヒント探しだよ。
オペ室が合っていても、合っていなくても、
ここまで頑張ってきた事実は消えないし、ちゃんと誰かの役に立つからね。
オペ室を続けるか・別の道に進むかをじっくり考えたい人は、転職の全体像をまとめた記事も参考にしてみてください。
→ 「看護師転職完全ガイド|後悔しない準備・よくある失敗・成功のコツ」


休職・病休歴があってもう採用されないかも…と不安な人向けには、休職歴の伝え方を詳しく解説した記事も用意しています。
→ 「看護師の休職・病休歴は不利じゃない|伝え方と面接対策」


まとめ|「向いてる/向いてない」をキャリアのヒントにしよう


最後に、この記事のポイントをぎゅっとまとめます。
- 手術室は、段取り・時間管理・チームワークが求められる特性上、向いている人・向いてない人がハッキリと分かれやすい部署
- チェックリストで「向いている面」「しんどい面」を見える化すると、自分に合った働き方が考えやすくなる
- しんどいときは、「オペ室そのものが合わない」のか、「今の職場の条件が合わないだけ」なのかを切り分けることが大事
- オペ室が合っている人は、スキルアップとキャリアパスを意識することで、看護師としての強みをどんどん伸ばせる
- 合わないと感じたとしても、それは「看護師に向いていない」サインではなく、次の一歩を考えるためのヒントになる
もし今、「オペ室きつい…でも、辞めていいのかもわからない」と揺れているなら、
この記事のチェックを、自分のキャリアを見つめ直す小さなきっかけにしてもらえたらうれしいです。
あなたが、あなたらしく働ける場所はひとつじゃありません。
オペ室を続けるにせよ、別の道を選ぶにせよ、これまでの経験は必ずどこかで生きてきます。
どうか、自分を責めすぎずに、少しずつ一緒に考えていきましょう。
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