手術室の略語・用語一覧196語|マーゲン・アッペの意味と覚え方【新人オペ看向け】

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「マーゲン出しといて」と言われて、
何のことか分からず固まったことはありませんか?

手術室の会話は、略語とドイツ語由来の言葉だらけ。

新人のうちは「何語?」となるのが当たり前です。

看護師

オペ室の会話、略語が多すぎて
最初は本当に何語か分かりませんでした。
とりあえず必死にメモしてた記憶があります。

この記事では、現場で本当によく飛び交う言葉だけを、
新人オペ看向けに一覧でまとめました。

ブックマークして、分からない言葉に出会うたびに見に来てください。

目次

結論|略語は「3つの系統」を知ると一気に覚えやすくなる

結論のイメージ(手術室の略語・用語集)

手術室で使われる言葉は、実はほぼ3つの系統に分かれます。

  • ドイツ語由来の医療用語:マーゲン・アッペ・カイザーなど
  • 英語・術式の省略形:ラパコレ・TKAなど
  • その施設だけの呼び名:器械のニックネームなど

知らない言葉に出会ったら「どの系統かな?」と考えてみてください。

それだけで、丸暗記が「推測」に変わります。

その前に、現場で耳にする回数が多い言葉だけ先に並べます。
調べたい言葉がここにあれば、まずここで解決します。

言葉意味
マーゲン胃。「マーゲンの手術」=胃の手術
アッペ虫垂炎。「アッペです」=虫垂炎の手術
ラパコレ腹腔鏡下胆嚢摘出術
ラパロ腹腔鏡手術のこと
カイザー帝王切開
エピ硬膜外麻酔
ルンバール腰椎麻酔・腰椎穿刺
サットSpO2(酸素飽和度)
電メス電気メス。切開と止血に使う
サクション吸引。吸引管そのものを指すことも
モスモスキート鉗子(小型の止血鉗子)
セッシ鑷子。ピンセットのこと
ターニケット駆血装置。四肢の手術で出血を抑える
タイムアウト執刀前に全員で患者・術式・部位を確認すること
ドレーピング滅菌した覆布で清潔野を作ること
ハルン尿
アナムネ既往歴などの問診情報
クランケ患者さん
ギネ産婦人科
ウロ泌尿器科

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▶ オペ看の早見表まとめ
器械・糸・針・メスなどを、1枚ずつ表にしています。

▶ 手術器具の名前一覧と覚え方
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▶ オペ看ドリル(無料・登録不要)
覚えた言葉を、クイズで確かめられます。

ここからは、新人が現場で出会う順番にどうぞ。

まず覚えたい「現場の動き・役割」の言葉

まず覚えたい「現場の動き・役割」の言葉のイメージ(手術室の略語・用語集)

略語の前に、毎日の会話に出てくる基本の言葉からです。

初日から飛び交うので、意味だけ先に知っておくと安心です。

言葉意味
器械出し(直介)直接介助。術者に器械を渡す役割
外回り(間接介助)麻酔対応・記録・物品出しなどを担う役割
手洗い手術時手指消毒。「手洗いに入る」=清潔メンバーとして手術に入ること
清潔/不潔滅菌された領域か、そうでないか
ガーゼカウント体内遺残を防ぐためのガーゼ枚数確認
タイムアウト執刀前に全員で患者・術式・部位を確認すること
ドレーピング滅菌した覆布(ドレープ)で清潔野を作ること
電メス電気メス。切開と止血に使う
サクション吸引。「サクション取って」で吸引管を指すことも
ターニケット駆血装置。四肢の手術で出血を抑える(整形で頻出)
メーヨー台器械出しの手元に置く可動式の器械台
鑷子(セッシ)ピンセット。有鉤・無鉤などの種類がある
筋鈎(きんこう)筋肉などを引いて視野を確保する鈎
モスモスキート鉗子(小型の止血鉗子)
部屋回し全部屋の進み具合を見て、人と部屋を調整する役割
ローテーション担当の入れ替え。長い手術の途中で交代することも
術前訪問手術の前に病棟へ行き、患者さんの情報と不安を確認すること
術後訪問手術のあとに病棟へ行き、経過や皮膚の状態などを確認すること
オペ出し病棟から手術室へ、患者さんを送り出すこと
ルート確保点滴のための血管を確保すること
バイタル血圧・脈・呼吸・体温など、体の状態を表す数値
術中迅速手術中に病理へ出し、その場で結果を待つ検査
ギャッジ頭側を上げること(ギャッジアップ)

器械の名前そのものの覚え方は、こちらで詳しくまとめています。

▶ 手術器具の名前一覧と覚え方|コッヘル・ペアン・ケリーの見分け方

手術の進行を表す言葉

手術中の清潔操作(手術の進行を表す言葉のイメージ)

手術中にいちばん飛び交うのが、進行を表す言葉です。
意味が分かると「今どの段階か」が読めるようになり、次の準備が早くなります。

言葉意味
皮切(ひせつ)皮膚を切開すること。ここから手術が始まる
剥離(はくり)組織どうしをはがして、目的の場所を出していくこと
結紮(けっさつ)糸で縛って、血管や組織を止めること
クランプ鉗子などで、血管や管を一時的に挟んで止めること
吻合(ふんごう)切り離した腸や血管などを、つなぎ合わせること
止血出血を止めること。電メスやクリップ、結紮などで行う
洗浄生理食塩水などで術野を洗うこと
ドレーン留置血液や浸出液を外に出すための管を入れること
閉腹お腹を閉じること
閉創(へいそう)創を閉じること。手術の終わりが近い合図
抜糸縫った糸を抜くこと。多くは病棟で行う

「そろそろ閉創」と聞こえたら、片付けと申し送りの準備を始める合図です。

手術体位の呼び方

手術室の手術台(手術体位の呼び方のイメージ)

体位は、手術の内容によって決まります。
指示はほとんど呼び名だけで飛んでくるので、先に覚えておくとラクです。

言葉意味
仰臥位(ぎょうがい)あお向け。いちばん多い体位
砕石位(さいせきい)あお向けで両脚を上げて開く体位。婦人科・泌尿器・肛門など
側臥位(そくがい)横向き。呼吸器・整形・腎臓など
腹臥位(ふくがい)うつ伏せ。脊椎の手術など
ジャックナイフ腹臥位で腰を折り曲げた体位。肛門の手術など
体位固定体位が崩れず、神経や皮膚を傷めないように固定すること
手術体位の早見表|仰臥位・側臥位・腹臥位・砕石位の注意点

体位ごとに、圧がかかりやすい場所と注意点をまとめた早見表です。
術後に「ここが痛い」と言われる理由も、この表で見えてきます。

体位は「作って終わり」ではありません。
長い手術ほど、圧がかかる場所と固定のゆるみを何度も見ます。

よく使う器械・機器の言葉

手術中に使う器械と機器(よく使う器械・機器の言葉のイメージ)

器械そのものの名前と、機器の呼び名です。
「取って」と言われた瞬間に分かるように、形とセットで覚えます。

言葉意味
モノポーラ先端から体を通って対極板へ電流が流れる電気メス。ふつう「電メス」と呼ぶのはこちら
バイポーラ2本の先端の間だけに電流が流れる電気メス。ピンセット型
対極板モノポーラの電流を体の外へ戻す板。貼る位置と皮膚の状態を確認する
リガシュア血管を挟んで閉じる(シールする)機器
ハーモニック超音波の振動で、切る・止めるができる機器
トロッカー腹腔鏡で、カメラや鉗子を通すための筒
リトラクター術野を広げて保持しておく開創器
ヘガール持針器。針を挟んで縫うときに使う。
婦人科では、子宮頸管を広げる器具(ヘガール拡張器)も同じ呼び名
アリス組織をつかむ鉗子
メッツェンメッツェンバウム剪刀。組織を切る・はがすときのハサミ
クーパークーパー剪刀。糸切りや、厚い組織に使う
バックテーブル器械を並べておく大きな台。メーヨー台の後ろ側
Cアーム/透視X線で中を見ながら進めるための装置。整形外科などで使う
コッヘル先にかぎ(鉤)がある止血鉗子。丈夫な組織をつかむ
ペアンかぎのない止血鉗子。用途が広い
ケリーペアンに似た鉗子。止血や剥離に使う
剥離子組織をはがすための器械
綿球消毒や圧迫に使う、丸い綿
ラパ鉗子腹腔鏡で使う、長い鉗子
クリップ血管を挟んで止める小さな金具
ステープラー器械で縫って切る機器(自動縫合器)。皮膚を留めるものはスキンステープラー
バイクリル体に吸収される糸。よく使う縫合糸のひとつ
PDSゆっくり吸収される糸
プロリン吸収されない糸。血管の吻合などに使う
絹糸(けんし)吸収されない糸。結紮によく使う
ペンローズやわらかい管のドレーン
J-VAC/SBバック吸引しながら排液するタイプのドレーン
ガウン・グローブ清潔に手術へ入るための術衣と手袋
麻酔器麻酔のガスと人工呼吸を管理する機械
BIS麻酔の深さの目安を数字で見るモニター
TOF筋弛緩薬の効き具合を見るモニター
ベアハガー温風で患者さんを温める装置
気腹装置腹腔鏡で、お腹を炭酸ガスで膨らませる装置
シェーバー関節鏡などで、組織を削る機器
ドリル骨に穴を開ける・削る機器。整形や脳外で使う
ナビゲーション画像をもとに、器械の位置を示す装置
輸液ポンプ・シリンジポンプ薬や輸液を、決めた速さで入れる機器
イソジンポビドンヨードの消毒薬。手術前に術野を消毒する
ハイポハイポアルコール。イソジンの色や残りを落とすために使う
エネルギーデバイスの早見表|モノポーラ・バイポーラ・ハーモニック・リガシュアの違い

電気メスの仲間は、この1枚で整理できます。
いちばんの覚えどころは、対極板がいるのはモノポーラだけという点です。

縫合糸の一覧表|吸収糸・非吸収糸の使い分け

縫合糸は、吸収されるかどうかと、使う場所で分けて覚えます。
ほかの早見表はオペ看の早見表まとめに並べています。

器械の見分け方そのものは、こちらで詳しく説明しています。

▶ 手術器具の名前一覧と覚え方|コッヘル・ペアン・ケリーの見分け方

麻酔・薬剤まわりの言葉

麻酔・薬剤まわりの言葉のイメージ(手術室の略語・用語集)

外回りに入ると、麻酔科医との会話でよく出てくる言葉です。

意味が分かると、指示への反応が一気に速くなります。

言葉意味
エピ硬膜外麻酔(エピドラール)
ルンバール腰椎麻酔・腰椎穿刺
フルストマック胃に内容物が残っている状態。誤嚥リスクが高い緊急手術で使う
抜管(ばっかん)気管チューブを抜くこと
キシロキシロカイン(局所麻酔薬)
ボスミンアドレナリン。局所麻酔に混ぜる・止血に使うなど
ヘパ生(へパせい)ヘパリン加生理食塩水
サットSpO2(酸素飽和度)。「サット下がってる」のように使う
導入麻酔をかけ始めること
挿管気管にチューブを入れること
カフ気管チューブについている風船。空気を入れて気道を保つ
覚醒麻酔から覚めること
プロポフォール眠らせる薬。白い色をしている
フェンタニル痛みを抑える麻薬性の薬
アルチバレミフェンタニル。効き始めも切れるのも早い鎮痛薬
エスラックスロクロニウム。筋弛緩薬
サーフロ静脈に入れる留置針の通称
Aライン動脈に入れるライン。血圧を続けて見るために使う
セボフルラン吸入の麻酔薬
デスフルラン吸入の麻酔薬。覚めが早い
プレセデックスデクスメデトミジン。鎮静に使う
アセリオアセトアミノフェンの点滴。痛み止め
ネオシネジンフェニレフリン。血圧を上げる
エフェドリン血圧と脈を上げる
アトロピン脈が遅いときに使う
生食(せいしょく)生理食塩水
ラクテック・ヴィーン手術中によく使う輸液(細胞外液)
MAP赤血球の輸血製剤
FFP新鮮凍結血漿
PC血小板の製剤
クロスマッチ交差適合試験。輸血する血液が合うかを調べる
T&Sタイプ&スクリーン。輸血に備えて血液型と抗体を調べておくこと
血ガス動脈の血液を調べて、酸素や二酸化炭素の状態を見る検査
看護師

初めての外回りで「サット見てて」と言われて、
モニターのどこを見ればいいのか分からず焦った記憶があります。

麻酔の知識をまとめて補強したい人は、
麻酔に強い本を参考書10選の「麻酔看護のおすすめ本」で紹介しています。

安全確認の言葉|サインイン・タイムアウト・サインアウト

手術室で2人で確認する看護師(安全確認の言葉のイメージ)

手術室では、決まった場面で全員の手が止まります。
その合図になる言葉です。新人のうちから声を出す側に回ります。

言葉意味
サインイン麻酔をかける前の確認。患者・術式・部位などを声に出して合わせる
タイムアウト執刀の前に、全員が手を止めて行う確認
サインアウト手術が終わる前の確認。術式名・器械やガーゼの数・検体などを合わせる
ダブルチェック2人で確認すること
ヒヤリハット事故には至らなかったが、ヒヤリとした出来事
インシデント患者さんに影響が及びかけた、または及んだ出来事。報告して次に活かす
検体摘出した組織。提出先・名前・部位の確認を必ず行う
ホルマリン検体を保存するための固定液
出血量ガーゼの重さや、吸引した量から計算する

この3つの確認は、言い方は施設で少し違っても、
やることはほぼ同じです。

診療科の呼び方

診療科の呼び方のイメージ(手術室の略語・用語集)

手術予定表や申し送りでは、診療科の名前も略して呼ばれるのが普通です。
読み方は施設によって差があるので、一例として押さえてください。

呼び方診療科・意味
整形(せいけい)整形外科
脳外(のうげ)脳神経外科
心外(しんげ)心臓血管外科
消外(しょうげ)消化器外科
呼外(こげ)呼吸器外科
形成(けいせい)形成外科
乳外(にゅうげ)乳腺外科
ギネ産婦人科(Gynäkologieから)
ウロ泌尿器科(Urologyから)
ジビ耳鼻咽喉科

術式の略語

術式の略語のイメージ(手術室の略語・用語集)

数は多いですが、覚えるのは自分の担当科のぶんだけで十分です。
目次から担当科のところへ飛んで使ってください。

どの科でも聞く

まずは、科を問わずよく出てくる4つからです。

略語意味
ラパロ腹腔鏡(腹腔鏡手術全般)
ダヴィンチロボット支援手術(手術支援ロボットの名前)
デブリデブリードマン(壊死組織や感染組織の除去)
気切(きせつ)気管切開術
ヘルニアヘルニア修復術(鼠径・腰椎など部位で意味が変わる)

消化器外科

胃・腸・胆嚢・膵臓など、お腹まわりの手術で使う言葉です。

略語意味
ラパコレ腹腔鏡下胆嚢摘出術
ラパアッペ腹腔鏡下虫垂切除術
DG/TG幽門側胃切除術/胃全摘術
LAR低位前方切除術(直腸)
マイルズ直腸切断術(Miles手術)
ハルトマン直腸を切除しストマを造る手術
PD膵頭十二指腸切除術
ストマ人工肛門・人工膀胱(の造設)
イレウス腸閉塞(の解除手術)

整形外科

骨・関節・脊椎の手術。人工関節と骨折の言葉が中心です。

略語意味
TKA人工膝関節置換術
THA人工股関節置換術
BHA人工骨頭置換術
ORIF観血的整復固定術(骨折の手術)
ガンマネイル大腿骨転子部骨折を髄内釘で固定する手術
ACL再建前十字靭帯再建術
ラミネクラミネクトミー(椎弓切除術)
PLIF/TLIF腰椎椎体間固定術
抜釘(ばってい)骨折治療後のプレートや釘を抜く手術
アンプタ切断術(amputation)

産婦人科

子宮・卵巣まわりの手術でよく聞く言葉です。

略語意味
カイザー帝王切開(ドイツ語Kaiserschnittから)
ATH腹式単純子宮全摘術
TLH腹腔鏡下子宮全摘術
コーヌス子宮頸部円錐切除術
BSO両側付属器(卵巣・卵管)切除術

泌尿器科

経尿道の内視鏡手術(TUR系)が代表格。

略語意味
TUR-BT経尿道的膀胱腫瘍切除術
TUR-P経尿道的前立腺切除術
RALPロボット支援前立腺全摘除術
TUL経尿道的尿管結石破砕術
腎摘(じんてき)腎摘出術

心臓血管外科

心臓と大血管、スケールの大きな手術で飛び交う言葉です。

略語意味
CABG冠動脈バイパス術
AVR/MVR大動脈弁/僧帽弁置換術
TAVI経カテーテル大動脈弁留置術
EVAR腹部大動脈瘤のステントグラフト内挿術
PM植込みペースメーカー植込み術

呼吸器外科

肺の手術は、胸腔鏡(VATS)が主流になっています。

略語意味
VATS(バッツ)胸腔鏡下手術
ロベクトミー肺葉切除術

脳神経外科

開頭だけでなく、穿頭やシャントの手術もあります。

略語意味
クリッピング脳動脈瘤クリッピング術
バーホール穿頭術(頭蓋骨に小さな穴を開ける)
CEA頸動脈内膜剥離術
VPシャント脳室と腹腔をつなぎ髄液を流すシャント術

眼科

白内障手術は件数が多く、新人が担当する機会も多い科です。

略語意味
PEA+IOL白内障手術(水晶体を砕いて吸引し眼内レンズを入れる)
Vit硝子体手術(vitrectomy)
トラベク緑内障の濾過手術(トラベクレクトミー)

耳鼻咽喉科

鼻・喉の内視鏡手術が中心の科です。

略語意味
ESS内視鏡下副鼻腔手術
ラリマイ喉頭微細手術(ラリンゴマイクロサージャリー)
扁摘(へんてき)口蓋扁桃摘出術

形成外科

皮膚や組織の移植・再建ならではの言葉があります。

略語意味
植皮(しょくひ)皮膚移植術(スキングラフト)
皮弁(ひべん)組織を血流ごと移動させる再建術(フラップ)

乳腺外科

乳がん手術まわりの言葉が中心です。

略語意味
Bt/Bp乳房全切除術/乳房部分切除術
センチネルセンチネルリンパ節生検(SNB)

VATSを「バッツ」と読むように、
アルファベット略語は施設ごとに読み方の癖があります。

まずは自分の担当科の手術予定表に出てくるものから覚えるのが近道です。

ベテランがよく使う「ドイツ語由来」の言葉

ベテランがよく使う「ドイツ語由来」の言葉のイメージ(手術室の略語・用語集)

日本の医療現場には、ドイツ医学の時代の言葉が今も残っています。

ベテランほどよく使うので、新人が一番戸惑うゾーンです。

言葉意味
マーゲン胃(Magen)
ダルム腸(Darm)
アッペ虫垂炎・虫垂切除(Appendizitis)
ヘモ痔核(Hämorrhoiden)
カイザー帝王切開(Kaiserschnitt)
ハルン尿(Harn)
アナムネ病歴・既往の聴取(Anamnese)
クランケ患者さん(Kranke)
オーベン指導する側の上級医(oben=上)
ネーベン指導を受ける側の若手医師(neben=傍ら)
エッセン食事のこと。「エッセン行ってきます」=休憩に入ること

最近は使わない施設・世代も増えていますが、
「言われたら分かる」状態にしておくと安心です。

施設だけで通じる「うちの言葉」に注意

施設だけで通じる「うちの言葉」に注意のイメージ(手術室の略語・用語集)

ここまでの言葉は多くの施設で通じますが、
器械のニックネームや物品の呼び方は、施設ごとに驚くほど違います。

「前の病院ではこう呼んでいた」が通じないのは普通のことなので、
入職・異動したら「うちの呼び方」を最初に確認しましょう。

ノートに「一般的な名前/うちの呼び名」を並べて書くのがおすすめです。

おかゆ

先輩たちが当たり前に使う言葉ほど、今さら聞きにくいんですよね。
だから私は、新人さんに聞かれたら全力で答えると決めています。

略語を覚える3つのコツ

略語を覚える3つのコツのイメージ(手術室の略語・用語集)

① 聞いたその日のうちにメモして確認する

分からなかった言葉は、その日のうちにメモして意味を調べます。

翌日に持ち越すと、聞いた場面ごと忘れてしまうからです。

② 「どの系統か」で推測するクセをつける

初めて聞く言葉でも、「ドイツ語っぽい」「術式の省略っぽい」と
系統の見当がつけば、会話の流れから意味を推測できます。

「推測→あとで確認」のサイクルが、いちばん記憶に残る覚え方です。

③ 分からないまま流さない

手術室の言葉は、患者さんの安全に直結します。

指示があいまいなまま動くのが一番危険なので、
「◯◯ってことで合ってますか?」と確認するのは、恥ではなく仕事です。

「何語?」の時期は必ず終わります

最初は呪文にしか聞こえなかった会話が、ある日ふつうに聞き取れている——
オペ室で働く人がみんな通ってきた道です。
メモが増えるほど、その日は近づいています。

おかゆ

メモした言葉が10個、20個と増えていくと、
オペ室の会話が「日本語」に聞こえてくる日がちゃんと来ますよ。

手術室の略語でよくある質問

手術室の略語でよくある質問のイメージ(手術室の略語・用語集)
「ヘガール」は持針器のことですか?

多くの場面では持針器を指します。

ただし婦人科では、子宮頸管を広げる器具(ヘガール拡張器)も同じ呼び名です。
どちらを指しているかは、手術の内容で判断してください。

手術中に「意味が分からない」と聞いてもいいのでしょうか?

聞いてください。あいまいなまま動く方がずっと危険です。
術野が落ち着いたタイミングを見て、短く確認すれば大丈夫です。

ドイツ語由来の言葉は、今も覚える必要がありますか?

使う頻度は施設や世代によって差があります。
自分から使う必要はありませんが、「言われたら分かる」状態にしておくと、
ベテランの先輩や医師との会話で困りません。

この一覧は全部覚えるべきですか?

いいえ、丸暗記は不要です。
担当する手術・診療科に出てくる言葉から順に覚えれば十分です。
覚えること自体がつらいときは「覚えられない」のは当たり前も読んでみてください。

無料アプリで腕試し この記事の内容を「オペ看ドリル」で復習する 一問一答127問・器械出し/外回り・診療科別

まとめ|言葉が分かると、オペ室は一気に働きやすくなる

まとめのイメージ(手術室の略語・用語集)
  • 略語は「ドイツ語由来・省略形・うちの言葉」の3系統で整理する
  • 担当科に出てくる言葉から覚えれば十分
  • 分からない言葉はその日のうちにメモ→確認
  • あいまいなまま動かない。確認は恥ではなく仕事

言葉が分かるようになると、手術の流れが読めるようになり、
先読みの動きもできるようになっていきます。

今日聞き取れなかった一言を、明日のメモの1行目にしましょう。

手術室の勉強、次の一歩

新人オペ看が、段階ごとに使えるものを並べました。
まずは無料のものから試してください。

① 無料で、手元に置く

オペ看の早見表まとめ

器械・糸・針・消毒薬・血液製剤などを1枚ずつ。
保存して、現場で「あれ、どっちだっけ」のときに開けます。

早見表を見る

② 980円で、器械出しを体系的に

note「器械出しが『怖い時間』から『戦える時間』に変わるまで」

器械の覚え方・術式の予習・先生のクセ・先読み・失敗した日の立て直しまで。
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配属から14日間の勉強の進め方が読めます。

noteを読む(無料部分あり)

③ 本で、知識を固める

手術看護のおすすめ本・参考書10選

器械出し・外回り・麻酔まで、実際に使ってよかった本だけを選んでいます。

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