「手術室って怖い…」と感じているオペ看へ|不安の正体と乗り越え方

「手術室って怖い…」そう感じているオペ看さん、あなただけじゃありません。

私も新人の頃は毎日が緊張の連続でした。

手術前夜に何度もシミュレーションしても不安で眠れない日、手術が始まると頭が真っ白になる瞬間——そういう経験を積み重ねながら、少しずつオペ看としての自分を作ってきました。

おかゆ

「次の器械はどれ?」「カウント合ってる?」ってドキドキしながら立っていた日が、今も鮮明に思い出せます。怖くない人なんていないと思います。

この記事では、手術室看護師(オペ看)が怖いと感じる本当の原因と、私が実際に乗り越えてきた具体的な方法を体験ベースで解説します。

今まさに「怖い」を感じながら頑張っているあなたに、少しでも役立てれば嬉しいです。

目次

「手術室って怖い」と感じるのは、真剣に働いている証拠

まず最初に伝えたいのは、「怖い」という感覚は正常だということです。

命に直結する環境で働いているからこそ、緊張感と責任感が生まれます。

むしろ「全然怖くない」という人の方が心配になるくらいです。

手術室看護師として経験を積んだ先輩でさえ、「緊張は今でもある」という人がほとんどです。

大切なのは怖さをなくすことではなく、怖さと上手に付き合いながら動けるようになること。

その視点の転換が、最初の大事な一歩です。

1年目のリアル——私が感じた怖さ

私がオペ看になって最初に受け持った術式は、比較的シンプルな手術でした。

事前に器械リストを丸暗記して、シミュレーションも十分にやったつもりでした。

でも実際に手術が始まると、先生の手の動きのスピードについていけず、何度か器械を渡すタイミングがズレてしまいました。

おかゆ

あの日、更衣室でこっそり泣きました。「こんなで大丈夫なのかな」って。でも翌日また来た自分がいました。それがすべてだと思っています。

先輩に話を聞いてみると、「1年目で完璧にできる人は誰もいない」という言葉をもらいました。

怖さは経験の前払いであって、恥ずかしいことではありません。

現場の先輩の言葉

看護師

私も3年目まで毎回緊張していたよ。「今日も怖い」と思いながら手術室に入る日が続いた。でも先輩に「それでいい。怖いのは慎重に動けてる証拠」って言われてから、少し楽になったんだよね。

「怖い」という感覚を「ダメな証拠」と捉えるのではなく、「丁寧に向き合っている証拠」と言い換えてみてください。

それだけで、気持ちがかなり変わります。

手術室が怖いと感じる5つの理由

怖さには必ず原因があります。

漠然とした「怖い」の正体を言語化することで、対策が具体的に立てやすくなります。

自分がどの部分で怖さを感じているか、チェックしながら読んでみてください。

①患者さんの命に直結するプレッシャー

手術室では、器械のカウントミス・汚染の見落とし・器械の渡すタイミングのズレ、こういった一つひとつのミスが、患者さんの命に関わりうる環境です。

他の病棟に比べて、「取り返しのつかないミス」の近くにいる感覚は、常につきまといます。

ガーゼカウントや器械カウントは、術後合併症を防ぐために絶対に欠かせない業務です。

新人の頃は「カウントが合わない!」という状況になっただけで頭が真っ白になるという人も少なくありません。

このプレッシャーは、どんなベテランオペ看でも常に持ち続けているものです。

②術式・器械の知識量の多さ

外科・整形外科・心臓血管外科・脳神経外科・泌尿器科・産婦人科……病院によって扱う科は異なりますが、術式の数は膨大で、器械の名前だけでも数百種類に上ります。

「こんなに全部覚えられるの?」と途方に暮れる新人さんは、ほぼ全員です。

さらに同じ術式でも、執刀医によって使う器械の好みや手順が異なることも多く、「先生ごとのクセ」まで覚えなければならないのが手術室の現実です。

知識が増えるほど「まだ足りない」と感じるループにはまりがちで、これが不安感につながることもあります。

器械出しや術式の覚え方については【オペ看必見】術式の覚え方と器械出しのコツでまとめているので、ぜひ合わせてご覧ください。

③先輩や医師からのプレッシャー

「早く!」「なんで出さないの?」——手術中に医師や先輩から厳しい言葉をかけられた経験がある人は少なくないと思います。

手術室は緊張感の高い場所なので、普通の病棟より言葉がきつく飛び交う場面も多いです。

特に新人のうちは、その言葉が自分への人格否定のように聞こえてしまって、深く傷つくこともあります。

でも多くの場合、医師の厳しい言葉は「手術に集中しているゆえの緊張感の発露」であり、あなたへの評価ではありません。

看護師

先生に怒鳴られた日は帰り道に泣いていました。でも翌日また来た。それを繰り返した先に今があります。最初は「向いてないかも」と思ったけど、続けてよかったと今は思っています。

④突発的な状況への対応

どれだけ完璧に術前準備をしても、手術は予定通りに進まないことがあります。

予定外の大量出血・緊急追加術式・患者さんのバイタル変動——こうした突発事態は、手術室では「あって当然」の出来事です。

マニュアルに書いていない状況で瞬時に判断を求められる場面は、新人には特に恐怖を感じやすい場面です。

でもこれは経験を積む以外に慣れる方法はなく、焦らず「この経験を積んでいる」と捉えていくことが大切です。

また、突発時こそ先輩が一緒に動いてくれるので、一人で抱え込む必要はありません。

⑤夜勤・オンコールの精神的負担

手術室勤務には夜勤やオンコール(待機当番)がつきものです。

帰宅しても「今夜呼ばれるかもしれない」という緊張感が常にあり、ゆっくり眠れない日が続くと、精神的にじわじわと消耗します。

特にオンコール明けに通常業務が続く日は、体力・集中力ともにギリギリになることも。

「手術室の怖さ」にオンコール疲れが重なると、余裕がなくなって余計に怖さを感じやすくなります。

オンコールの実態はオペ看のオンコールってきつい?実態と乗り越え方、夜勤については手術室の夜勤はどんな感じ?リアルな実態もあわせてご覧ください。

怖さを乗り越えるための5つの方法

「怖い」は乗り越えられます。

私自身が実践してきた方法と、先輩から教えてもらった視点を5つ紹介します。

一度に全部やろうとしなくて大丈夫。

まず一つ試してみてください。

①術前準備を徹底する

手術の前日に術式の流れをイメージし、必要な器械リストと手術体位、予想されるリスクをざっと確認しておくだけで、当日のパニックをかなり防げます。

「頭に入っている」という感覚が、自信とゆとりを生みます。

おすすめは、小さなノートに術式ごとのポイントをまとめる「術式ノート」を作ること。

最初は空白だらけでも、経験を積むごとにノートが埋まっていく感覚が、着実な成長の実感につながります。

おかゆ

術式ノートを作り始めたのは入職2ヶ月目でした。手書きで器械の名前やよく使う糸の種類をメモしていました。そのノートが1冊埋まったとき、すごく嬉しかったのを覚えています。

具体的な術前準備の方法や器械の覚え方は術式の覚え方・器械出しのコツで詳しくまとめています。

②先輩に遠慮なく聞く

「こんなこと聞いたら迷惑かな」という遠慮は、患者さんへのリスクになります。

知らないまま動くことの方が、よほど危ない。「教えてください」という言葉は、新人の最強の武器です。

ポイントは「手術中」ではなく「準備中」や「片付け中」に聞くこと。

タイミングを選ぶだけで、先輩も答えやすくなります。

先輩も、聞いてくれた方が「ちゃんと考えてるな」と感じて好印象を持ちやすいです。

おかゆ

最初は「こんな基本的なこと聞いていいの?」と思っていましたが、聞かないで失敗する方がよっぽどまずいと気づいてから、どんどん聞けるようになりました。先輩も悪い人じゃないので、意外と優しく教えてくれます。

③「怖い」を「慎重さ」に言い換える

認知行動療法でも使われる「リフレーミング(捉え直し)」の考え方ですが、言葉のラベルを変えるだけで気持ちが変わることがあります。

「怖い」という言葉は不安や否定のニュアンスを持ちますが、「慎重に動いている」「真剣に向き合っている」と言い換えると、同じ感覚がポジティブに見えてきます。

「今日も緊張してきた」ではなく、「今日もちゃんと準備してきた」と言い換えてみる。

たったそれだけですが、手術室に向かう足取りが少し軽くなります。

④向いている人の特徴と照らし合わせる

「私って本当にオペ看に向いてるのかな」という不安は、多くの新人が感じることです。

でも「怖い」と感じること自体は、向いていないサインではありません。

むしろ丁寧さや責任感の表れでもあります。

手術室看護師に向いている人の特徴を客観的に知ることで、「私はここが強みだ」「ここを改善すればいい」という視点が持てるようになります。

「怖い」は向いていないサインではなく、丁寧さと責任感の表れです。

気になる方は手術室看護師に向いている人・向いていない人の特徴もあわせて読んでみてください。

⑤それでも限界なら、転職も一つの正解

どれだけ努力しても、準備しても、「怖い」「つらい」「体が限界」という状態が続くなら、環境を変えることは逃げではありません。

看護師としてのキャリアはオペ看だけではありませんし、自分の心身を守ることが、長く働き続けるための前提条件です。

「辞めたい気持ちが強くなってきた」「もう限界かもしれない」と感じているなら、オペ看を辞めたいと思ったら読む記事を参考に、一度立ち止まって考えてみてください。

感情ではなく、自分の状況を整理した上で判断することが大切です。

よくある質問

手術室看護師は何年目から怖くなくなりますか?

個人差がありますが、3〜5年目で「だいぶ慣れてきた」と感じる方が多いです。

ただし「怖さゼロ」になることはほとんどなく、適度な緊張感を持ち続けることがプロとして大切です。

まずは術式の予習を習慣化することが、怖さを和らげる一番の近道です。

手術室が怖くて辞めたいと感じています。どうすればいいですか?

まず怖さの原因を整理してみましょう。

知識不足なのか、人間関係なのか、体力的な問題なのかで対策がまったく変わります。

原因が明確になったら、先輩や師長に相談するのが最初のステップです。

それでも改善しないなら、転職を検討することも正当な選択肢のひとつ。

オペ看を辞めたいと思ったら読む記事では、継続・異動・転職の判断基準をくわしく解説しています。

新人オペ看が最初に感じる怖さはどんなものですか?

最も多いのは「器械の名前が覚えられない」「術式の流れがわからない」という知識不足からくる怖さです。

次に「先輩や医師のプレッシャー」「カウントミスへの不安」という声が多く聞かれます。

いずれも毎日の予習と積極的な質問で徐々に克服できます。術式の予習方法と器械出しのコツも参考にどうぞ。

医師や先輩に怒鳴られるのが怖いです。どうしたらいいですか?

手術中に厳しい言葉を使う医師や先輩も一定数います。

多くの場合、緊張状態下での発言であり、あなたの人格否定ではありません。

知識と技術を積み上げることで、自然と自信がつき委縮しにくくなります。

まずはひとつずつ知識を積み重ねることに集中してみてください。

度を超えたハラスメントであれば、師長・看護部長に遠慮なく相談しましょう。

手術室看護師の1日の流れを教えてください。

病院や手術枠によって異なりますが、大まかには「術前準備 → 器械出し・外回り → 術後片付け・記録」のサイクルです。

残業や緊急手術の頻度も気になるところですよね。

1日のリアルなスケジュールはオペ看の1日のスケジュールの記事でくわしく解説しています。

ぜひ参考にしてみてください。

まとめ

「手術室って怖い」という感覚は、真剣に患者さんと向き合っている証拠です。

怖さを感じながらも毎日出勤し、準備を続けているあなたは、すでに十分がんばっています。

その「怖い」は、あなたが成長している証です。

怖さの正体を言語化し、術前準備を積み重ね、先輩に頼りながら経験を積む。

その繰り返しが、少しずつ「自信」に変わっていきます。

「怖い=向いていない」ではありません。
「怖い=まだ伸びている最中」です。

今日の怖さは、半年後の自信の種になります。

それでもどうしても限界を感じるなら、環境を変える勇気を持ってください。

あなたの心と体が整ってこそ、患者さんに向き合える。

あなたの健康と笑顔が、何より大切です。

手術室の専門求人は数が限られます。まず選択肢を確認しておきましょう。

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※合わなければ見学だけ/辞退もOK。連絡が不安なら最初に希望を添えましょう。

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この記事を書いた人

手術室看護師のおかゆです。
10年以上の経験を持ち、転職を経て今もなお手術室で活躍しています。
このブログでは、私自身が転職活動を行う際に感じた疑問や不安を元に、看護師の皆さまが次の一歩を踏み出す際の参考になる情報を提供しています。

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