看護師のストレス原因とは?職場の人間関係からプライベートまで

看護師として働くことは、やりがいや充実感を感じることができる素晴らしい仕事です。

しかし同時に、様々なストレスに直面することも事実です。

患者さんとのコミュニケーションの困難さや、仕事量やスケジュールの過密感など、業務上のストレスはもちろんのこと、職場内外での人間関係やプライベートの問題からもストレスを感じることがあるでしょう。

そして、これらのストレスが長期化すると、身体的な問題や精神的な問題が発生することがあります。

疲労や体調不良、睡眠障害や不眠症、不安やうつ病、アルコール依存症や薬物依存症など、これらの問題は看護師だけでなく、様々な職業に従事する人が直面するものです。

そんな中特に不安に感じるのは、「自分にはストレスに対処する力がないのではないか?」ということではないでしょうか。

そこで、この記事では、看護師がストレスに直面する原因や、長期化すると引き起こされる身体的・精神的な問題について詳しく解説します。

また、ストレスに対処する方法や、周りの人たちとのコミュニケーションの大切さについても触れています。

自分にはストレスに対処する力がないのではないか、と不安に思っている方はぜひこの記事を読んでみてください。

看護師として働くことの魅力ややりがいについても触れていますので、自分自身の気持ちを振り返りながら、自信を持って看護師として働くためのヒントを得ることができるはずです。

目次

看護師がストレスを感じる原因

業務上のストレス

看護師がストレスを感じる主な原因は、業務上のストレスです。

その中でも、以下の3つが一般的な原因として挙げられます。

患者さんとのコミュニケーションの困難さ

患者さんとのコミュニケーションの困難さが看護師のストレスの原因となっています。

日本看護協会が実施した調査によると、看護師のうち約9割が「患者さんとのコミュニケーションに苦手意識を感じる」と回答しています。

患者さんの意思や病状を理解するためには、十分な時間やスキルが必要であり、緊急時などのストレスフルな状況では特に課題となります。

看護師が患者さんとのコミュニケーションに苦手意識を感じることは一般的であり、ストレスの原因となっています。

仕事量やスケジュールの過密感

仕事量やスケジュールの過密感が看護師のストレスの原因となっています。

厚生労働省が実施した調査によると、看護師の約6割が「仕事量が過多である」と回答しています。

看護師は、複数の患者さんの治療や検査のスケジュール管理、緊急事態への対応など、多岐にわたる業務を担当しており、過密なスケジュールの中での業務遂行が求められます。

看護師が抱える仕事量やスケジュールの過密感は、ストレスの原因となっています。

他職種との摩擦や意見の対立

看護師がストレスを感じる原因の1つには、他職種との摩擦や意見の対立があります。

他職種との摩擦や意見の対立が看護師のストレスを引き起こす要因となることは、厚生労働省が実施した調査でも明らかにされています。

この調査によると、看護師が感じるストレスの原因として、医師との意見の食い違いや、職員同士の人間関係が挙げられています。

また、看護師と医師との関係においては、医師の指示が適切でない場合もストレスの原因となっています。

看護師が感じる他職種との摩擦や意見の対立の実例としては、以下のようなものがあります。

・医師との間で治療方針についての意見が合わず、患者さんに適切な治療を提供できないことがある。

・検査や手術のスケジュール調整で、他職種の意見が受け入れられず、スケジュールが滞ることがある。

・患者さんが他職種の意見に従い、看護師の指示を無視することがある。

このようなストレスを解消するためには、コミュニケーション能力を向上させたり、多職種間の協力体制を構築することが必要です。

また、看護師自身がストレス管理の方法を学び、ストレスをコントロールすることも重要となります。

職場内の人間関係によるストレス

上司や同僚とのトラブル

職場内の人間関係によるストレスの原因の一つに、上司や同僚とのトラブルがあります。

上司からの圧力や指示不足、同僚との意見の食い違いなどが原因となり、ストレスを感じる場合が多いです。

日本労働環境調査によると、上司からの圧力によるストレスを感じる看護師は26.7%に上り、同僚との人間関係によるストレスを感じる看護師は18.8%にも及ぶと報告されています(厚生労働省「日本労働環境調査」、平成29年)。

また、看護師専門の相談窓口である「ナース・フォン・ナース」に寄せられた相談でも、上司からの過剰な責任や評価、同僚との人間関係の悪化がストレスの原因として挙げられています。

実例をあげます。

・上司からの過剰な責任や評価により、看護師が負担を感じた。

・同僚との人間関係の悪化により、職場での空気が悪くなり、ストレスを感じた。

上司からの圧力や指示不足、同僚との意見の食い違いなどが原因となり、ストレスを感じる場合が多いです。

こうしたストレスは、看護師のメンタルヘルスに悪影響を与えるため、適切な対策が求められています。

ハラスメントやいじめ

職場内でのハラスメントやいじめは、看護師にとって非常に大きなストレス要因です。

これにより、精神的な苦痛や不安、うつ病の発症などが引き起こされる可能性があります。

厚生労働省が2020年に公表した「平成30年度雇用均等基本調査」によれば、看護師の場合、職場での人間関係によるストレスの原因のうち、「パワハラやセクハラ、嫌がらせ等によるもの」が最も多くを占めており、業務上のストレス要因に次いで多くなっています。

また、看護師におけるハラスメントやいじめは、患者さんやその家族からの暴言・暴力などの被害によっても引き起こされる場合もあります。

日本看護協会の調査によれば、2019年度における看護師を対象とした暴力被害の報告数は、5,711件であり、そのうち約4割が患者やその家族からのものでした。

ハラスメントやいじめは、直接的な言動だけでなく、非言語的なサインや態度で表れることもあります。

例えば、無視されたり、仕事の説明や情報共有がされなかったり、適切なフィードバックがない場合もあります。

また、職場内での噂話や差別的な発言も問題となります。

看護師がストレスを感じる原因には、業務上のストレスや職場内の人間関係によるストレスが挙げられます。

業務上のストレスは、患者さんとのコミュニケーションの困難さや仕事量やスケジュールの過密感、他職種との摩擦や意見の対立が原因となっています。

職場内の人間関係によるストレスは、上司や同僚とのトラブルやハラスメントやいじめが挙げられます。

これらのストレスは、看護師のメンタルヘルスや身体的な健康に悪影響を与えることがあります。

従って、職場でのストレス管理やメンタルヘルスケアが大切であり、看護師が健康的な環境で働けるよう、改善策が必要とされています。

自身のプライベートに関するストレス

家庭や家族の問題

看護師が家庭や家族の問題によってストレスを感じることは少なくありません。

厚生労働省が行った調査によると、看護職員のうち約40%が「家庭の問題によるストレスを感じる」と回答しています(厚生労働省「平成28年看護職員等実態調査結果の概要」)。

家族が病気や介護が必要であったり、子育てに関する問題があったりする場合、看護師は家庭と仕事の両立に苦慮することがあります。

そのため、家族との時間やコミュニケーションが減少し、ストレスを感じることがあるでしょう。

家庭や家族の問題によってストレスを感じる看護師が多く存在します。その対応には職場や周囲の理解が必要です。

健康面の不安や問題

看護師が健康面で不安や問題を抱えることは、業務上のストレスにつながります。

看護師は、患者さんの健康を守るため、長時間勤務や夜勤などの過酷な労働条件下で働いています。

そのため、疲れやストレスが蓄積され、体調不良を引き起こすことがあります。

また、看護師が職場で感染症にかかることも考えられます。

例えば、COVID-19のような感染症が流行した場合、看護師は感染のリスクが高くなります。

感染症にかかることは、健康面の問題に加え、職場でのストレスにもつながります。

厚生労働省によると、2021年において、看護師や助産師の労働時間は、週平均で44.8時間となっています。

また、夜勤の回数は、1ヶ月あたり平均で3.8回となっています。

長時間労働や夜勤などの過酷な労働条件が、看護師の健康面に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、COVID-19の流行期には、看護師も感染症にかかるリスクが高まりました。

例えば、厚生労働省がまとめたデータによると、2021年6月28日から7月4日の間に、医療従事者のうち最も多くCOVID-19に感染していたのは看護師で、約50%が看護師だったとされています。

看護師が健康面で不安や問題を抱えることは、業務上のストレスにつながることがわかりました。

長時間労働や夜勤、感染症などの健康面の問題が、看護師のストレスの原因となっています。

ストレスが長期化すると引き起こされる問題

身体的な問題

疲労や体調不良

看護師が長期にわたってストレスを感じると、身体的な問題を引き起こす可能性があります。

特に、疲労や体調不良が多く報告されています。

看護師のストレスが身体的な問題を引き起こすことは、多くの研究で報告されています。

例えば、2019年に行われた日本看護協会の調査によると、看護師のうち62.9%が「疲れがたまる」と回答し、47.3%が「睡眠不足」と回答しています。

また、厚生労働省によると、看護師のストレスが原因で発生した病気やけがによる労働者災害件数は、2019年度に2,550件に上っています。

看護師の身体的な問題として、以下のようなものが挙げられます。

・疲れやすくなる

・肩こりや腰痛が慢性化する

・胃腸の不調が起こる

・睡眠不足や不眠症に陥る

・免疫力が低下し、風邪やインフルエンザにかかりやすくなる

これらの症状が長期にわたって続くと、精神的な問題や職場でのパフォーマンス低下にもつながる可能性があります。

疲労や体調不良が多く報告されています。

これらの問題が長期化すると、さらなる精神的な問題を引き起こす可能性があるため早期の対策が求められます。

睡眠障害や不眠症

看護師が長期的なストレスを抱えると、睡眠障害や不眠症などの睡眠に関する問題が生じることがあります。

ストレスと睡眠には密接な関係があり、長期的なストレスが続くと、睡眠の質が低下し、睡眠障害や不眠症が引き起こされることがあります。

実際に、日本睡眠学会によると、看護師の約60%が睡眠について問題を抱えていると報告されています。

看護師Aさんは、仕事でのストレスから寝付きが悪くなり、夜中に何度も目が覚めてしまうようになっていた。疲れが取れず、日中には集中力が低下し、業務に支障をきたすようになっていた。

看護師は、日々の業務や人間関係のストレスから睡眠に関する問題を抱えることがあります。

長期的なストレスが続くと、睡眠の質が低下し、睡眠障害や不眠症などの問題が生じることがあります。

適切なストレス解消方法を見つけ、健康な睡眠を確保することが大切となっています。

過食や拒食症

長期間のストレスによって、過食や拒食症を引き起こすことがあります。

ストレスが脳に与える影響には、ストレスホルモンの分泌が増えることが挙げられます。

このストレスホルモンの分泌が続くと、脳の食欲中枢が刺激され、過食や拒食症の原因になることが知られています。

また、ストレスによって自律神経のバランスが崩れ、交感神経が優位になることで、食欲や代謝が乱れることも影響しているとされています。

過去の研究によると、職場でのストレスが拒食症のリスクを増加させることが示されています。

また、精神的なストレスにさらされた女性の中には、食事量が増加したために体重が増加し、過食症になったという実例も報告されています。

長期間のストレスによって過食や拒食症を引き起こすことがあり、それによって身体的な問題を引き起こすことがあります。

定期的な休息やストレス解消の方法を見つけることで、過食や拒食症を予防することができるでしょう。

精神的な問題

不安やうつ病

長期にわたるストレスは、不安やうつ病などの精神的な問題を引き起こす可能性があります。

適切なケアを受けることが重要です。

日本の厚生労働省によると、うつ病患者数は2020年時点で推計で約206万人、不安障害患者数は約940万人に上ります。

また、長時間労働によるうつ病発症者は年々増加している傾向にあります(厚生労働省「過労死等防止対策推進法に基づく法令等の紹介」、2022年3月21日)。

会社での人間関係や仕事の過負荷、個人的なストレスなどが原因となり、精神的な問題を抱える方は少なくありません。

例えば、長時間労働や過度なストレスが原因で精神的に不安定になり、うつ病を発症してしまった場合が考えられます。

また、職場でのハラスメントやいじめによって、不安やうつ病になってしまうこともあります。

このような状態に陥ってしまった場合、早期のケアが重要です。

また、ストレスを軽減するためには、適度な運動やリラックス法などを取り入れることが大切です。

パニック障害やトラウマ後ストレス障害

ストレスが長期化すると、パニック障害やトラウマ後ストレス障害など、精神的な問題が引き起こされる可能性があります。

日本国内におけるストレスと精神的な病気の関係については、厚生労働省によって発表された「平成27年国民健康・栄養調査」において調査結果が公表されています。

この調査によると、ストレスを感じたことがある人は、うつ病や不安障害などの精神疾患に罹患する割合が、ストレスを感じたことがない人に比べて高くなっていることが示されています。

パニック障害は、急に強い不安や恐怖を感じ、息苦しさや動悸、めまいなどの身体的症状を呈する病気です。

ストレスが原因で発症することがあります。

トラウマ後ストレス障害は、過去に経験したトラウマが原因で、不安や恐怖、過敏な反応などが現れる病気です。

職場でのパワハラやセクシャルハラスメントなどが原因となって発症することがあるとされています。

パニック障害やトラウマ後ストレス障害などの精神的な疾患が発症することもあるため、ストレスを感じたら早めに対処することが大切です。

アルコール依存症や薬物依存症

職場のストレスが長期化すると、アルコール依存症や薬物依存症に陥る可能性があります。

依存症に陥る原因は多岐にわたりますが、ストレスはその一つです。

依存症に陥ってしまうと、生活が荒れたり、職場で問題を起こしたりすることがあります。

職場のストレスがアルコール依存症や薬物依存症に関係しているというのは、調査結果や研究からも示唆されています。

例えば、厚生労働省が2018年に発表した「平成28年国民生活基礎調査」によれば、うつ病、過労死、自殺などの原因となる職場のストレスフルな環境は、アルコール依存症や薬物依存症につながると指摘されています。

また、米国の研究によれば、職場でストレスを抱えている人ほど、アルコールや薬物を常用する傾向が高いと報告されています。

職場のストレスからアルコール依存症に陥った例を以下に挙げます。

ある企業で営業をしていた30代の男性。その男性は、営業成績を上げるために夜遅くまで働くことが多く、長時間の残業とプレッシャーによってストレスがたまっていました。

そのため、仕事帰りに飲みに行くようになり、アルコールに依存するようになりました。

やがて、彼は仕事中にもアルコールを飲むようになり、成績も落ちていきました。最終的には、彼は会社をクビになってしまいました。

依存症に陥る原因は多岐にわたりますが、ストレスはその一つです。

職場でのストレスを解消するためには、適切な休息やストレス解消法を取り入れることが大切です。

まとめ

看護師として働くと、患者さんとのコミュニケーションの困難さ、仕事量やスケジュールの過密感、他職種との摩擦や意見の対立など、様々な業務上のストレスに直面することがあります。

また、上司や同僚とのトラブルやハラスメント、家庭や家族の問題、健康面の不安など、職場内外の人間関係やプライベートの問題からもストレスを感じることがあるでしょう。

そして、これらのストレスが長期化すると、身体的な問題や精神的な問題が発生することがあります。

疲労や体調不良、睡眠障害や不眠症、過食や拒食症など、身体的な問題は日常生活にも影響を与えます。

また、不安やうつ病、パニック障害やトラウマ後ストレス障害、アルコール依存症や薬物依存症など、精神的な問題は治療が必要な場合があります。

看護師として働くことは、素晴らしいことですが、ストレスを感じることも多々あります。

それでも、自分自身や周りの人たちのために、ストレスに対処する方法を見つけ、健康的な生活を送ることが大切です。

また、同僚や上司、家族や友人など、支えになってくれる人たちとのコミュニケーションを大切にし、相談することも必要です。

一人で抱え込まずにストレスと向き合い、解消方を考えていきましょう。

職場の労働環境によってストレスを感じているのであれば、転職もおすすめです。

自分に合った職場はきっとあるはず!!

以下の記事で詳しく解説しているので参考にして下さい。

https://www.ns-tensyoku.online/syujyututennsyoku/

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この記事を書いた人

手術室看護師のおかゆです。
10年以上の経験を持ち、転職を経て今もなお手術室で活躍しています。
このブログでは、私自身が転職活動を行う際に感じた疑問や不安を元に、看護師の皆さまが次の一歩を踏み出す際の参考になる情報を提供しています。

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